●ハゲ頭で世の中を明るく照らそうと立ち上がった「ツル多はげます会」

 年齢を重ねるとともに“悩みごと”の上位にランクインしてくるのが「ハゲ」。髪の毛が薄くなり、はげてしまった方のなかには、そのことにコンプレックスを感じている方も少なくないのではないでしょうか。でも、なかには内心ハゲ頭を笑い飛ばして明るく過ごしたいと考えている方もいるのでは。そんな方のために、今回はユニークで明るいハゲ活動に取り組む「ツル多はげます会」(会長:太田昭司さん)をご紹介します。

 「ツル多はげます会」は、青森県北津軽郡鶴田町で暮らすハゲ頭の皆さんが集うグループ。平成元年、鶴田町に住む竹浪正造さんが「どうせならハゲ頭を集めて暗い世の中を明るくてらそうじゃないか!」と、知人のハゲ仲間の方に呼びかけたのが発足のきっかけだそうです。

 創設日は2月22日で、この日は“ツルツルの日”とのこと。毎年、創設日と中秋の名月の日に「有多毛(うたげ=宴)」と題した例会を開いています。

●「ツル多はげます会」は町おこしの一躍を担う

 「ツル多はげます会」は、鶴田町や鶴田町観光協会のホームページでも大きくピックアップされるなど、今では町おこしの一躍を担う注目ぶり。事実、“ハゲの総本山”として鶴田町の知名度は飛躍的にアップしたとか。

 ちなみに、鶴田町の観光ウェブマガジン『MEDETAI TSURUTA(メデタイ・ツルタ)』にある「ツル多はげます会」の紹介ページには、こんなキャッチフレーズが踊っています。

笑う門には 福来る
禿の光は 平和の光
暗い世の中 明るく照らす
日本も光る 世界も光る

 なんともポジティブ。元気いっぱいの明るい笑声が聞こえてきそうです。

●明るいハゲ頭で町の人気者に!

 では、「ツル多はげます会」はいったいどんな活動や催しをしているのでしょうか。

 まず「ツル多はげます会」の名を一躍広めたのが「吸盤綱引き」。これは、お互いの額にくっつけた吸盤をひもでつないで引っ張り合う名物ゲーム。ほかには、月の絵の月の部分に穴を開け、そこからハゲ頭を出して誰の頭かを当てる「名月当てクイズ」も人気。また、「ハゲの分類表」をつくったり、全国から「ハゲ川柳」や「ハゲの替え歌」も募集しています。

 今年の8月には、この「ハゲ川柳」が書名もずばりそのまま、『ハゲ川柳』(ツル多はげます会著、会河出書房新社)という本になりました。「ハゲっぷり、いつも社長と間違われ」といった同書に収められた川柳は、「ツル多はげます会」のメンバーが長年、詠みためたもので、同会を立ち上げた竹浪正造さんの味わい深いイラストが添えられています。

 なお、竹浪正造さんの著作には、昭和の暮らしを描いた絵日記『はげましてはげまされて 〜93歳正造おじいちゃん56年の絵日記』(廣済堂出版)もあります。この絵日記については『ほぼ日刊イトイ新聞』でも、竹浪さんのご自宅インタビューが掲載されるなど、話題を呼びました。

 また「ツル多はげます会」のFacebookを覗いてみると交通安全イベントへの参加、夏休みの巡回ラジオ体操、結婚式への出演など地元密着型で勢力的に活動中です。とくに、交通安全イベントには「怪我(毛が)ないから怪我しない」という語呂合わせから積極的に参加。ハゲ頭に吸盤つきのミニのぼりを立てた姿もあって、子供達に大人気とのことです。

●いまや知名度は県外から海外へ

 「ツル多はげます会」の活動は地元のテレビ、新聞に頻繁に取り上げられています。今や、メンバーは“町の人気者”となり、世代を超えた交流にもひと役買うなど、鶴田町の活性化に欠かせないユニーク&ポジティブな存在になっているわけです。

 最近では東京や海外からの取材も増え、鶴田町の知名度はますますアップしているそうです。今後も「ツル多はげます会」から目が離せませんね。


<参考サイト>
・青森県鶴田町観光ウェブマガジン『MEDETAI TSHURUTA(メデタイ・ツルタ)』
http://www.medetai-tsuruta.jp/web_magazine/people/hagemasukai.html