10月13日、タイのプミポン王(88)が逝去した。2009年から入退院を繰り返し、今年5月以降には心臓にも異常が見つかっていたという。タイ王室によると10月13日午後4時前に入院先の病院で死去。現地記者によると、プミポン王が死去した2時間後には病院前には大勢の国民が詰めかけ、泣いている人、呆然とする人など国全体が悲しみに包まれた。

 病院を訪れたタイの女性は「ショックです。自分の気持ちを抑えられずここに駆けつけた」といい、「プミポン国王を敬愛しています。国民は彼のことを忘れません」とコメント。


 プミポン国王は70年にわたり在位し、現役君主としては世界最長。数々の政治的な対立の調停にも乗り出し、タイの安定と発展に大きく貢献したという。日本にあるタイ料理店「ジャスミンタイ」(東京・六本木)でも、プミポン国王の肖像画を飾り、国王のシンボルカラーである黄色い花をたむけていた。

 プミポン国王の偉業として語られているエピソードに1992年の「クーデター鎮圧」がある。これは1992年5月にタイ国の軍と民主化運動グループが衝突し、クーデターが起こったもの。「暗黒の5月事件」と呼ばれ、大規模なデモが発生した上、陸軍の攻撃により死傷者が出る流血事件に発展した。当時プミポン国王は、対立する双方を王座の前に座らせて仲裁し、国民を納得させ、事件を収束させたのだ。


 月曜日生まれのプミポン国王のシンボルカラーは「黄色」。12月5日がプミポン国王の誕生日であり、誕生日月には国中が国王を祝福するために黄色で溢れかえるという。このようなことからもカリスマ的な人気があることが分かる。

 現在の様子について、タイ・バンコクで働く佐藤拓馬さんは「プミポン国王が亡くなった10月13日は、みんな早めに帰宅したり、『会社も早めに閉めよう』というムードになったり……町中がみんな早めに家に帰っていた感じです。また、病院から王宮まで、遺体が運ばれることが知られると、沿道には黒い服を着た国民たちが集まって、見守っているような状況でした」と説明。


 また、プミポン国王の死により「30日間は娯楽活動禁止」と決まった街中の様子について、佐藤拓馬さんはこうも語った。

「飲食店やショッピングモールは営業しています。でも、BGMは流していなかったり、派手な装飾は外していたりなどの対応が取られていますね。服は基本的には黒、もしくは白です。30日間は娯楽活動が禁止なので、コンサートも行われていません。サッカーの試合もリーグ途中であっても、今シーズンの中止を発表したところもあります。テレビもバラエティー番組などは一切流れてないですね」


 テレビ番組もプミポン国王に関するニュースや、国王を紹介するような映像が多いと話す佐藤さん。同国政府観光庁は14日、観光客に向けて「不適切や無礼な振る舞いをお控えください」など、服喪期間の推奨事項を公開したばかりだ。観光地は基本的に開放されているものの、エメラルド仏が安置されている寺院「ワット・プラケーオ」と王宮は国王の葬礼儀式の場となるため訪問できないという。


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