10月17日、中国の有人宇宙船「神舟11号」が打ち上げに成功。2名の宇宙飛行士を乗せ、30日間宇宙空間を滞在する予定という。中国独自の宇宙ステーションの建設に向けての技術を高めたいとする考えだと報じられ、「宇宙強国建設に新たな貢献を希望する」といった習近平国家主席の祝賀メッセージなどが読み上げられた。

18日に放送された「AbemaPrime」(AbemaTV)ではこのニュースについて取り上げ、専門家を招き中国をはじめ世界各国の宇宙開発の現状や今後についての話が展開された。


■中国が目指すのは「宇宙の支配」?

東京大学政策ビジョン研究センターの永井雄一郎特任研究員は、今回の打ち上げについて、

「中国としては3年ぶりとなる打ち上げ。中国の有人宇宙活動の新しい大きな展開として注目している。独自の宇宙ステーションの開発を視野にいれ着実に取り組みを続けてきた。これは準備のひとつとして、独自の宇宙ステーションを建設していく段階に移行していくのではないかと思います」

と解説。かつてはアメリカと旧ソ連の間で起こった「宇宙競争」の時代から、今はアメリカを中心に国際宇宙ステーションといった形で宇宙開発が行われており、中国は自国“のみ”の宇宙ステーションを開発すると言われている。

科学ジャーナリストの寺門和夫氏は「中国がこれから何をするかというと、アメリカに対抗する宇宙大国になる。そして今回の件は、『2050年くらいには地球上の宇宙空間と月面は中国が支配します』という長期戦略の最初の一歩という意味を持っていると思う」と中国が地球周りの宇宙に対しても“覇権”を狙っていることを示唆した。


■宇宙予算が「非公開」の国は中国だけ

番組では主要各国の宇宙予算についても発表。米国(NASA)の約1兆7000億円(2013年度)、日本(JAXA)の1541億円(2015年度)などに対し、中国だけは「非公開」となっていた。

これについて寺門氏は「各国が発表しているのは民生用の予算。中国は宇宙開発のほとんどが軍事予算。数字を公開したら民生予算はものすごく低く、実態をあらわしていない。これは非公開でいいものです」とした上で、「米国よりももっと予算を注ぎ込んでいるだろう」と解説した。


さらに永井氏が「中国はすでに人工衛星を破壊するミサイルの実験をした」と解説した。中国の今後の動きに注目が集まる。