和歌山県田辺市中辺路町野中、かやぶき屋根が特徴の熊野古道の名物休憩所「とがの木茶屋」で、施設の運営に携わっている地域住民が、手作りした折り鶴や和紙などで作った法被の形をしたしおりを観光客にプレゼントしている。外国人だけでなく、日本人にも好評で、在庫がなくなることもしばしば。住民は「とがの木茶屋ならではのおもてなしになれば」と話している。

 継桜王子のすぐそばにあるとがの木茶屋は、茶屋を営んでいた所有者が高齢のために閉店。市が無償で借り受け休憩所として無人開放してきたが、今年4月から地域の活性化に取り組んでいる住民団体「ちかの平安の郷推進協議会」(久保智彦会長)に管理運営を委託。主に地域住民がスタッフとなって常駐し、訪れる古道歩き客らに対応している。

 折り紙によるおもてなしは、スタッフの一人、山野内博さん(73)=中辺路町近露=が「外国のお客さんに喜んでほしい」との思いで、さまざまな国旗が描かれた紙を使って鶴を折り、今年5月ごろから、茶屋を訪れた人が自由に持ち帰れるようにしたのが始まり。

 それを見た、折り紙好きのスタッフ嶝郁さん(56)=中辺路町野中=が、和紙などを使って法被の形をしたしおりを作製。折り鶴とともに、「ご自由にお持ち帰り下さい」と日本語と英語で書かれた箱に入れ、無料で配布している。