和歌山県田辺市東陽の闘鶏神社で27日、弁慶まつりのイベント「弁慶薪能」があった。約600人の観客は、ゆったりとした時間が流れる厳かな雰囲気の中、能を鑑賞した。

 弁慶まつりの30回記念と世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」に闘鶏神社などが追加登録されることを祈念しての企画。主催は実行委員会、弁慶まつり推進団体協議会。紀伊民報など後援。

 境内に設けられた野外舞台の両側でかがり火がたかれ、幻想的な雰囲気に包まれた。能は田辺祭の起源ともいわれ、弁慶ゆかりの地で弁慶が活躍する「船弁慶」(観世流)が上演された。平家滅亡後、謀反の疑いをかけられた義経と弁慶らが、逃れる海上で現れた平家の亡霊と闘う。弁慶は主人の義経を守るために懸命に祈り、亡霊を退散させる、というストーリー。このほか、舞ばやし「猩々」(観世流)、狂言の「仏師」(大蔵流)もあった。ユーモラスな場面では客席が和んだ。