全国的にはしかの感染が広がっているのを受けて、和歌山県内でも予防接種を希望する人が増えている。ワクチンが不足し、医療機関によっては接種を断ったり先送りしたりといった状況が生じている。

 はしかはワクチンを2回接種すれば予防が有効とされる。現在は1歳と小学校入学前の年の2回、定期接種をしている。

 県健康推進課によると、今のところ県内在住のはしか患者は確認されていない。しかし、1回しか定期接種の機会がないなど免疫が弱いとされる20〜30代を中心に、予防接種を希望する人が増えているという。

 田辺市でも同様の傾向がある。市は妊娠を希望する女性や妊婦の夫を対象に、風しんの予防接種費用を助成している。助成対象には、はしかと風しんの混合ワクチン(MRワクチン)も含まれるため、はしか予防を目的に申請する人が増えている。

 4〜8月の申請者数は168人(1カ月当たりの平均33・6人)だったが、関西空港での集団感染が報じられた影響で、9月の申請者は29日までに68人と、1カ月当たりで2倍以上に増えた。

 堅田内科循環器科医院(秋津町)では、予防接種の希望者はこれまで月に1人か2人程度だったが、9月は28日までに7人が接種した。ほかに、ワクチン不足で接種を断った人も10人近くいたという。

 子どもの定期接種にも影響が出ている。小児科「ビィ」(たきない町)は、2回の定期接種のうち、1歳の分しかワクチンが確保できない状況が続いている。