和歌山県は9月30日、市町村の2015年度決算に基づき、財政が健全かどうかを判定する「健全化判断比率(暫定値)」を公表した。九度山町の数値が一定以上となったため、前年度に続いて起債に対して県の許可が必要な「起債許可団体」となったが、財政状況が深刻な「早期健全化団体」になった市町村はなかった。

 健全化判断比率は「実質公債費比率」「将来負担比率」「実質赤字比率」「連結実質赤字比率」の4指標で見る。いずれかで数値が「早期健全化基準」以上になると財政健全化計画を策定して公表、知事や総務相への報告が義務付けられる。

 「実質公債費比率」は借入金の返済額などの大きさを示し、資金繰りの程度をみる指標。全市町村が早期健全化基準の25%を下回った。一方、九度山町が前年度に続いて、起債時に県に許可が必要になる18%以上だった。数値は前年度と同じ18・1%だが、県によると今後改善の見込みという。

 「将来負担比率」は借入金など将来支払う残高の指標で、数値が高ければ、将来的に財政を圧迫する可能性が高いと言える。早期健全化基準は350%だが、県内では最大で由良町の159・4%だった。すさみ町や古座川町、印南町など8市町村は、将来の負担額よりもそれを賄える額が大きいと見込まれるため、算定されていない。

 一般会計などの赤字の程度を指標化し財政運営の悪化度合いを見る「実質赤字比率」、一般会計のほか公営企業会計や国民健康保険会計など全会計での赤字の程度を示す「連結実質赤字比率」とも、全市町村で赤字がなかった。