長距離を移動する大形のチョウとして知られる「アサギマダラ」が、秋の訪れとともに和歌山県紀南地方に飛来している。

 田辺市本宮町三越の熊野古道沿いで6日、野下泰宏さん(75)が休耕田に植えているフジバカマに止まり、花の蜜を吸っているアサギマダラが1匹確認できた。フジバカマはアサギマダラに来てほしいと野下さんが数年前に植えたもので、それ以降、毎年この時季に飛来しているという。

 野下さんにとって今季はこの日が初確認。「これから続々と来てくれると思う」と楽しみにしていた。

 アサギマダラは羽を広げた大きさが10センチほどあり、透明感のある水色の斑紋が美しい。夏になると北や高地、秋になると南や低地に移動する。九州から北海道など、千キロ以上移動することが確認されている。熊野自然保護連絡協議会の瀧野秀二副会長(70)=新宮市=によると、紀南地方では南方への渡りのために通過する秋に観察されることが多く、ツワブキやコウヤボウキといった花に集まってくるという。