和歌山県上富田町市ノ瀬の春日神社で12日夜、秋祭りの奉納芝居があった。地元の有志が「兄弟仁義」を熱演し、観客を楽しませた。

 春日神社の秋祭りは10月12日が宵宮、13日が本宮で、奉納芝居は祭りの娯楽として約250年前から演じられてきた。一時は途絶えたが、復活してから60年余りになり、地域の伝統芸能として町民でつくる祭典芝居実行委員会が受け継いでいる。

 兄弟仁義には14人が出演した。物語の主人公玄太は、祝言の約束をした親分の娘お加代を火事から助けるために顔にやけどを負い、その後親分から祝言の約束をほごにされる。玄太と兄弟の杯を交わした兄貴分の三吾郎とともに、親分の屋敷に乗り込むという話。

 クライマックスでは殺陣のシーンがあるなど、手作りの舞台で役者たちが本格的な演技を披露した。身近な役者の熱演に客席からは拍手や笑いが起こり、おひねりが飛んだ。