今春から地域住民が運営している和歌山県田辺市中辺路町野中にあるかやぶき屋根の名物休憩所「とがの木茶屋」が、9月末までの半年で約4600人の観光客を歓迎した。約20人が当番で対応しており、訪れた人が書き込む芳名録には、日本語や外国語で「お茶がおいしかった」「ありがとう」といった文字が並ぶ。メンバーは「自然体でおもてなしをしていきたい」と話している。

 とがの木茶屋は名物女将が高齢のために引退した後、無償で借り受けた市が無人開放してきたが、地域の活性化に取り組んでいる住民団体「ちかの平安の郷推進協議会」に管理運営(委託費140万円)を4月から委託している。

 スタッフは、施設前の熊野古道を歩く観光客に「こんにちは」「どちらへ行かれますか」などと呼び掛けて道案内をしたり、茶を振る舞って休憩してもらったりしている。

 茶屋運営の事務局長を務めている前静さん(61)=中辺路町野中=によると、4月からの半年で、声掛けだけの人も含めて4641人を歓迎。うち2割に当たる891人が外国人だった。最も多かったのは5月で、1166人が訪れた。

 スタッフは現在、10代から70代までの地域住民ら約20人。施設は午前9時から午後5時まで開放(火曜は無人)しており、当番については表を作って希望する日を書き込んでもらう方法で決めている。予定が重なったり、人がいなかったりする場合は事務局で調整。ほぼ毎日、施設の開け閉めを買って出てくれている人もいる。