3月に国の重要無形民俗文化財に指定された熊野速玉大社(和歌山県新宮市)の例大祭「速玉祭」が15、16の両日営まれた。例大祭の一つである「御船祭(みふねまつり)」が16日に大社近くの熊野川を舞台にあり、早船9隻の競漕(きょうそう)が繰り広げられた。

 例大祭は神が来臨した様子を再現するもので、15日には本殿大前ノ儀や神馬渡御式が営まれた。

 御船祭は、熊野川に到着したみこしを神幸船に移し、斎主船、諸手船(もろとぶね)にひかれながら約1・6キロ上流にある御船島を3周し、御旅所で祭るなどした後、大社へ戻る神事。早船はもともと神幸船を先導するのが役目だったが、いつしか競漕するようになったという。

 16日午後4時40分ごろ、御船島近くに早船が姿を現すと、観客から「頑張れよ」「いいぞ」などと声援が飛んだ。早船に乗り込んだ若者らは櫂(かい)を力強くこぎ、激しく競り合いながら島を回った。