水痘ワクチンを2回接種することが推奨されるようになって以降、米国では水痘発症者数が減少し続けており、特に接種比率の高い小児では、84.6%という大幅な減少となっているとしたレポートが、米国疾病予防管理センター(CDC)によって発表された。

「水痘(水ぼうそう)」は、「水痘・帯状疱疹ウイルス」に初めて感染した際に発症する感染症で、全身に発生する発疹が特徴的な症状。麻疹(はしか)と並んで感染力が強く、1990年代初期には米国で年間400万人を超える発症者が確認され、1万3500人が入院、重症化した100〜150人が死亡していた。

そこで、1996年から子どもを対象にワクチンの定期接種プログラムが開始されたが、水痘の流行は続いていたため、2006年から生後12〜15か月と4〜6歳の2度、定期接種を受けるよう推奨。伝染病監視システムを利用して、水痘の発生動向を調査し続け、ワクチン2回接種の効果を検証していた。

レポートによると、2006年から2010年までに、全年齢の水痘発生率は72%減少しており、特にり患数の多かった小児ではその効果が大きく、5〜9歳の発生率は89.3%減少、10〜14歳では84.8%減少となっている。

数値に置き換えると、350万人以上の発症が予防され、入院患者は9000人、死亡者は100人抑えることに成功したことになるという。

ワクチンは1回の接種だけでも重症化リスクを限りなく低下させることができ、2回の接種でり患リスクを90%以上低下させるとされているが、統計上ではワクチン接種をした人でも重症例が一定数確認されており、CDCはその原因を今後の研究課題とするとコメントしている。

レポートは、2016年9月2日、CDCが発行する週報「Morbidity and Mortality Weekly Report」に掲載された。なお、日本では2014年から水痘ワクチンが定期接種となっており、1回目の接種から3か月以上あけて2回接種するよう推奨されている。

(Aging Style)