「あなたがいいならそれでいいけど」は、坂上忍さんと土田晃之さんが毎週異なるテーマに小気味よく回答する『anan』人気連載。

今回のテーマは「懐古厨」。懐古厨とは、昔の方が良かった、といった言葉を連発し、新しいものをその良さをよく知りもしないのに、否定したり貶したりする、大人げない人を皮肉ったネット用語。さて、この「懐古厨」に対する坂上さんのご意見は?

*  *  *

僕だって若い時は、昔のことを語りたがる大人たちをウザい! と思っていましたよ。それが、だんだんと自分が年を取るにつれて、それこそ年上の役割なんだなって思うようになったんです。

当たり前のことだけど、長く生きている分、今までに見てきたもの、感じたものがたくさんある。その経験の中で、良かったと思えるものに対してはブレちゃいけない。良かった“昔”を、ちゃんと口で伝えていくべきだと思うんですけどね。

最近はそのジジババさんも、嫌われたくないからか、若者に迎合するようになってきたなぁって感じます。じつはこの方が問題で、不健全ですね。

年を取れば「昔は良かった」という思いは強くなるものだし、それを聞かされる若者は、年寄りをウザいと思うもの。若者と年寄りの構図って、いつの時代も同じなんですよね。だから今、“厨”なんて付けて皮肉った言い方をする人たちがいるのは当然のことですよ。でも、その当人だって年を取った時には「昔はさ…」って、間違いなく言っているはずですからね。

◇さかがみ・しのぶ 俳優。『バイキング』(フジ月〜金曜)メインMC。『ダウンタウンなう』『あのニュースで得する人・損する人』『有吉ゼミ』レギュラーほか、出演番組多数。


※『anan』2016年9月21日号より。文・神保亜紀子 (C)PeopleImages