姉妹ユニット、チャラン・ポ・ランタンがカヴァーアルバム『借りもの協奏』をリリース。まず選曲が予想のつかないものばかりでびっくり。聴くとアレンジの幅の広さに、さらにびっくり。サービス精神旺盛な楽しすぎるアルバムが完成した。

「2人で活動を始めたころから、オリジナル曲がほとんどなくて。“いかに私たちらしくカヴァーして聴かせるか”というユニットだったので、カヴァーもレパートリーのうち、という認識でした。もう300曲ぐらいはカヴァーしています」(小春)

「だからカヴァーアルバムはずっと出したかったですね。出すなら様々なジャンルをギュッと詰め込むものにしたかったけど、レパートリーが多すぎて選べなくて、2人組アーティスト縛りにしました」(もも)

カヴァーしたのは邦楽ではPUFFY、フリッパーズ・ギターに、ザ・ピーナッツ、ポルノグラフィティと電気グルーヴの5組。時代もジャンルも超えた驚きのラインナップだ。さらに洋楽5曲を加え、古今東西の名曲を“お借りして”堂々カヴァー。YouTube世代らしく、関連動画を探りながら見つけ、カヴァーすることになった曲もあるとか。

「ザ・ピーナッツのような昭和歌謡は、私たちに似合うし、平和な感じにまとまると予測できますが、今回は出来上がりが想像を超えたところにある曲を多く選びました。知らない曲も抵抗なくカヴァーしたし、作っていてすごく面白かった」(小春)

「フリッパーズ・ギターの『恋とマシンガン』のアコーディオンがすごくフランスっぽくて、あれ、小春はこんなにお洒落な音も出せるんだ、と気づいたり(笑)。いつもはバリバリと弾いているので」(もも)

「ちょっと、アコーディオンはお洒落な楽器なの! でも、自分たちが知っている曲ばかりでは、原曲の魅力が分からなかったかもしれないね。カヴァーの醍醐味って、その曲の魅力を引き出すことなんだなって、改めて感じました」(小春)

アコーディオンを中心に、ジャズからフレンチポップ、ジプシー音楽など民族音楽テイストまで。10の名曲に新たな魅力を吹き込んだ2人のカヴァーのワザを、ライブ感たっぷりに楽しもう。

◇左・もも(唄)、右・小春(アコーディオン)。一昨年『忘れかけてた物語』でメジャーデビュー。11月から来年1月まで全国ツアー“大衆音楽の手引き”を行う。

◇カヴァーアルバム『借りもの協奏』【CD+DVD】¥2,800 2人組縛りのカヴァーを10曲収録。DVDにはPUFFYの「アジアの純真」やフリッパーズ・ギターの「恋とマシンガン」など4曲のMV収録。【通常盤CD】¥2,300(avex)


※『anan』2016年9月28日号より。写真・内山めぐみ 文・北條尚子