テレビの街頭インタビューに答えている20代女性の話を聞いていて…。ん? なんか変! そう、明らかに滑舌が悪いのだ。でも、最近滑舌が悪い若者が増えているような気もする。

「それは、口呼吸の癖が抜けない若い人が増えているからかもしれません。口呼吸の人は常に口が開いている状態。そうすると、口の周りの筋力は低下します。それに伴い舌の筋肉も低下するので、舌自体が硬くなるんです。また、歯並びや噛み合わせが悪くなることにもつながります。つまり滑舌が悪いと、舌の筋肉だけでなく表情筋が衰え、顔全体がたるみやすくなります。呼吸も浅くなり、顎の筋肉が弱っていくので、無呼吸症候群の恐れが…。当然、各細胞は酸素不足になってしまうでしょう」(整体師・樋川由紀さん)

なんと恐ろしい。滑舌が悪いと、顔の筋肉が劣化して、見た目の老化が加速するだけでなく、酸素不足で脳の働きの劣化まで引き起こす可能性がある、というわけ。即刻口呼吸をやめ、口まわりや舌の筋肉を鍛えること。まずは、滑舌を良くし、老化を食い止める解決法を実践しよう。

「こめかみを刺激するのもオススメの解決法のひとつ。こめかみは第三の心臓とも呼びたい場所。脳からの静脈である“海綿静脈洞”があるんですが、ここがとても滞りやすい。顎を大きく動かしたり、頭部マッサージをすることで、詰まりやすい静脈が活性化し、動脈も動き、脳への血流がアップします。普段から滑舌よく話すこと、よく噛んで食事することでもこめかみを刺激できるので、血流を促せ、老化予防にもつながりますよ」

では、滑舌改善エクササイズの具体的な方法と、便利な道具をご紹介します!

■滑舌改善エクササイズ
(1)衰えた表情筋に喝! こめかみを、左右の手の人さし指、中指、薬指で押さえ、顎を思い切り前に出して左右に動かす。頬筋、口角下制筋、口輪筋の3つの表情筋が鍛えられる。ゆっくり動かすと効果的。

(2)こめかみの血流を促す! 左右のこめかみあたりの髪を掴み、強めに上に引っ張る。持ち上げては離すを繰り返したら、髪を持ったまま、こめかみ部分を手根(手首の上あたり)で押さえつけながらグリグリ回す。

■ボイストレーニングのプロが考案。
両奥歯で噛むことで、発声の理想とされる喉が開いた状態をキープ。そのまま発声すれば、普段使っていなかった筋肉が鍛えられ、滑舌も良くなる。一般の方からプロの歌手を目指す人などが通うボーカルスクールが考案した、ボイストレーニングツール。レッスンで行っているトレーニングが自宅でもできるように。ビーボ¥1,620(上野ヴォーカルアカデミー http://www.e-koe.com)


※『anan』2016年9月28日号より。写真・多田 寛(DOUBLE ONE) イラスト・ナカイミナ 文・板倉ミキコ