主人公・桐山零は、17歳にしてプロの将棋棋士。幼いころに家族を失い、心に傷を抱えながら東京の下町にひとりで暮らす。しかし、ふとしたきっかけで近所に住むあかり・ひなた・モモの3姉妹と出会ったことで、零の中で何かが変わり始める…。

長編デビュー作『ハチミツとクローバー』では美大生の青春を描いた羽海野チカさん。連載2作目の今作は、打って変わって将棋を題材にした青年マンガ。当初から注目を集め、来年には神木隆之介さん主演で実写映画化も決定。この作品のアニメ版が、いよいよ今月からスタートする。

「『3月のライオン』の魅力は、様々なキャラクターと、笑えたり泣けたり緩急自在なストーリーの語り口。アニメ化を決めた理由をひと言でいえば、『羽海野チカ』という才能に惹かれたということだと思います」

そう話すのは、作品のプロデューサーを務める、アニプレックス代表取締役社長の岩上敦宏さん。そして、そんな物語に今回、新たな命を吹き込むのが、『魔法少女まどか☆マギカ』など、話題のアニメ作品を生み出し続ける新房(しんぼう)昭之監督と、アニメーション制作スタジオ・シャフト。

「新房監督とシャフトさんは、原作と真剣に向き合い、作品の魅力に全力で応えようとするチーム。原作の描写ひとつひとつの意味にまでこだわって、面白い映像にする努力を惜しみません。比べるわけではないですが、今までご一緒した作品の中でも、新房監督自身、今回は脚本に対するこだわりが非常に強いです」

実は原作者の羽海野さんも、そんな新房監督の大ファン。相性のいい二人のタッグだけに、期待も高まる。

「声優さんのキャストも、羽海野先生と新房監督のお二人が直々に参加した打ち合わせで決めていて、皆さん役柄にぴったり。特に、零役の河西健吾さんは羽海野先生がオーディションデータを聞いてすぐ『この人だ!』と感じたそうなんです。正直、作品のこだわりは語りつくせません。とにかく、まずは見て下さい!」

原作者・羽海野チカ先生からはこんなコメントが届いています。

「化物語、まどか☆マギカ、荒川アンダー ザ ブリッジ、絶望先生。新房監督の作品が大好きで大好きで『新房監督でシャフトさんで!』。この夢が叶えられないのなら、アニメ化はできなくてもいい…。そう思っていました。とても幸せです!

いつも新房監督のアニメを見ていて、感じることがあるんです。まず、遠くじゃなくて、目の前で誰かが何かをやってくれているように見えるところ、離れた所から聞いているんじゃなくて、その場に居合わせたような気にさせてくれるのがすごくて、そこが好きなところです。

アニメの放送開始が、私自身すごく楽しみで、こんなに楽しみにしてしまったら、かえって新房監督やシャフトさんを苦しめるのでは…!? というくらい楽しみにしてしまっているのですが…(笑)。みんなで一緒に楽しみに待って、アニメが始まったら一緒にわーいって言いましょう!」

◇プロ棋士、先崎学九段監修の本格的な対局シーンにも注目。主題歌は「BUMP OF CHICKEN」が担当し、物語を盛り上げる。NHK総合にて毎週土曜23:00〜。10月8日放送開始。※放送日時は変更となる場合があります。(C)羽海野チカ・白泉社/「3月のライオン」アニメ製作委員会


※『anan』2016年10月12日号より。