レストランジャーナリスト・犬養裕美子さんによる『anan』連載の「今日、どこで何、食べる?」。今回は『LANBRoA(ランブロア)』のバスク料理を紹介してくれました。

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シェフもソムリエも女性、しかもスペイン・バスク地方の料理を出す店がオープンした。

その噂を聞いてさっそく訪ねると、小柄な磯部美木子シェフとソムリエの北澤信子さんに迎えられた。店内もイイ感じにこぢんまりとしていて、バスク地方特有のテキスタイルで統一されている。ただし、雰囲気だけじゃない。二人の動きは実に無駄がなく、それぞれの持ち場に集中している。

磯部さんはバスクの料理学校で2年料理を学び、帰国後、恵比寿の本格的なスペイン料理店で北澤さんに出会う。その店を辞めたあと、2人で店を出そうと3年かけてこの店をオープンさせた。黒板にはイワシの酢漬けやインゲン豆の煮込み、バカラオ、イカのスミ煮など素朴な家庭料理が並ぶ。ワインは100種類以上あるが北澤さん一押しはバスクならではの辛口微発泡・チャコリ。ふと、カウンター席を見ると、全員女性! みんなワイングラスをグイッと空けて笑い、次のワインをオーダーしては料理をつまむ。この熱い空気感、スペインだよね〜。

おっと、〆ご飯もお忘れなく。ここでは炊き込みご飯風のアサリご飯(ピーマンが入っているのがいいアクセント)が定番。料理、ワインに〆ご飯。ハーフサイズも可能だから、早くも一人女性客が「ただいま」って帰ってくるのもわかる!

◇いぬかい・ゆみこ レストランジャーナリスト。東京を中心に、国内外の食文化、レストラン事情をレポート。

◇手前・右から、ポルチーノを卵で炒めた、レブエルト・デ・オンゴス¥1,800、アサリご飯¥700(1人前)。奥・右から、小ヤリイカの墨煮conアロス¥1,500、赤ピーマンのバカラオ詰め ビスカイヤソース¥1,000。

◇LANBRoA 東京都世田谷区用賀3-11-15 TEL:03・6432・7017 18:00〜24:00(23:00LO) 月曜休


※『anan』2016年10月12日号より。写真・清水奈緒 取材、文・犬養裕美子