高知県東部の北川村で22日、明治から昭和に走った旧魚梁瀬(やなせ)森林鉄道の遺構で、三角形に鉄骨をつないだトラス橋の一部が欠落した。橋の上部は県道に転用されており、老朽化が進んでいたとみられる。管理する県安芸土木事務所は落下の危険があるとして通行止めにした。

 この橋は、1924(大正13)年に高知大林区署(現四国森林管理局)が架けた犬吠(いぬぼう)橋。長さ約40メートルあり、国の重要文化財に登録されている。森林鉄道廃止後、道路に転用された。

 県安芸土木事務所によると、橋を支える鉄骨の構造4カ所が欠け落ち、道路中央が長さ約16メートルにわたって約50センチ沈み込んだ。今年2月の点検で一部に腐食が見つかったが、直ちに危険はないと判断していたという。現場は22日午前11時50分から通行止めになった。

 旧魚梁瀬森林鉄道は高知県東部5町村を結び、最盛期には総延長300キロ超の国内屈指の規模を誇った。しかし、トラック輸送への切り替えが進み、63年に廃線となった。線路跡は道路に転用された部分も多い。(根岸敦生)