「核なき世界」を提唱するオバマ米政権が主導し、核実験の自制を各国に求める国連安全保障理事会の決議案が、採択される見通しとなった。当初案にあった決議に法的拘束力を持たせる文言は削除されたままで、削除は水面下の交渉で中国とロシアが求めたという。

 ただ、当初案から後退したとはいえ、包括的核実験禁止条約(CTBT)を「核軍縮と核不拡散のための効果的な措置」と位置づけ、すべての国に署名・批准を求めたほか、爆発を伴う核実験の自制を要求。核実験を探知する国際的な監視網の強化も各国に求めており、核不拡散に一定の効果が期待されている。

 爆発を伴う核実験の禁止を巡っては、CTBTが20年前に採択されたが、議会の協力が得られない米国など8カ国が未批准で発効していない。このため、オバマ政権はCTBTに近い効果を安保理決議の形で実現しようと模索してきた。