南米ベネズエラの議会は9日、マドゥロ大統領が「職責を果たしておらず、職務放棄にあたる」として退陣を求める決議を賛成多数で承認した。憲法上は新たな大統領選挙の実施が必要となるが、政権と距離が近いとされる最高裁は11日、決議そのものを「無効」とする判断を示した。

 野党連合が過半数を占めるベネズエラ議会は、昨年10月、深刻な経済危機や治安悪化の責任がマドゥロ氏にあるなどとして弾劾(だんがい)手続きを開始。憲法が定める手続きに従って大統領の罷免(ひめん)を求めてきた。9日の決議は「深刻な問題を解決するには、権力を国民に返上して選挙を行うしかない」と宣言した。地元メディアなどによると、同国憲法では、大統領の職務放棄を議会が認定した場合、「大統領不在」とみなして選挙をやり直す規定がある。

 だが最高裁は、これまでも議会の判断を無効化しており、今回は今年に入ってからの議会の決定内容を全て無効とした。議会の決議を「クーデター」と批判してきたマドゥロ氏は12日、「議会は権力を乱用している」と訴えた。