◆ 巨人に対しては梶谷とロペスが好成績

 球団史上初のクライマックスシリーズ進出を決めたDeNA。中畑清前監督の下で鍛えられた若手選手が、アレックス・ラミレス新監督の下で花を開かせ、昨季最下位からの見事な躍進だった。

 ほとんどの選手がプロ入り後初めてポストシーズンを戦うことになるが、打撃陣に絞ってキーマンとなりそうな選手をあげていく。

 まずは、10月8日からはじまるファースト・ステージ。順位はまだ確定していないが、現在の順位では東京ドームに乗り込んで巨人と戦うことになる。ファースト・ステージは3戦制。仮に1勝1敗1分になった場合、リーグ戦で上位のチームが勝ち抜きとなるため、DeNAとしては3戦で2勝しなければならない。

 今季、巨人との対戦成績は14勝10敗1分と勝ち越しているが、東京ドームでは3勝6敗1分と分が悪い。そんななかで、巨人との相性が最もいい打者は梶谷隆幸だ。打率.353、4本塁打。東京ドームでも打率.444、出塁率.516と非常に高い成績を残している。9月23日の対戦では5打数2安打2本塁打。同24日も3打数2安打1本塁打と2番打者としてクリーンアップにつなぐ役割を果たした。

 続いて相性がいいのはホセ・ロペスで打率.330、8本塁打。対戦球団別の打率ではリーグ最高で、本塁打もヤクルト戦に並んで最多タイ。東京ドームでも打率.282は、本拠地横浜スタジアムでの打率.268よりも高い数字だ。以前、巨人に在籍していたこともあってか、強さを発揮している。

 そのほかの主なレギュラー野手の巨人戦での成績は以下の通りだ。

・倉本寿彦
打率.319(東京ドーム.278)

・筒香嘉智
打率.319、7本塁打(東京ドーム.333、3本塁打)

・桑原将志
打率.278(東京ドーム.158)

・戸柱恭孝
打率.222(東京ドーム.143)

 また、初戦での先発が濃厚な菅野智之に対し、エリアン・エレラが10打数4安打とよく打っていることも覚えておきたい。


◆ 不動の4番・筒香は広島に対しても強さを発揮

 ファースト・ステージを勝ち抜いた場合、10月12日からリーグチャンピオンの広島とファイナル・ステージを戦う。6戦制で、DeNAが日本シリーズに進出するためには4勝が必要だ。今季、広島との対戦成績は12勝13敗。マツダスタジアム5勝7敗といずれも負け越している。

 選手別の対戦成績だが、巨人とはほぼ反対の傾向が出ている。巨人に相性のいい梶谷は広島に対し5本塁打記録しているものの、打率は.250。マツダスタジアムでも打率.257とあまり良くない。ロペスも広島に対し打率.207、6本塁打。マツダスタジアムでは打率.163、2本塁打と抑えられている。

 倉本寿彦は広島戦の打率が.381と高く、マツダでスタジアムでも打率.449とよく打っている。黒田博樹に対し14打数7安打、クリス・ジョンソンに対し10打数6安打、野村祐輔に対しても8打数3安打と広島が誇る先発3本柱に対し相性がいい。巨人に対しては2番・梶谷、広島に対しては2番・倉本と起用すると打線につながりが出るだろう。

 セ・リーグ本塁打王争いでトップに立っている、不動の4番・筒香は広島に対しても打率.359と高打率を残している。マツダスタジアムでは打率.414、横浜スタジアムに次いで多い6本塁打を放っている。

 新人ながら多くの試合でスタメンマスクを被った戸柱恭孝は、広島に対して打率.280。マツダスタジアムでは、セ・リーグの球場別最高の打率.368を記録している。白崎浩之も広島戦で打率.407、マツダスタジアムで打率.368と、脇役陣も好成績を残しているのは心強い。

 過去、3位から日本シリーズに進出したチームはセ・パ通じても2010年のロッテだけと狭き門。球団史上初のCS進出という勢いに乗ってDeNAがどこまで勝ち進むことができるだろうか。10月の熱い戦いは、すぐそこだ。

※数字は2016年9月26日終了時点

文=京都純典(みやこ・すみのり)