◆ ピンチで現れる神出鬼没のタフネス右腕

 クライマックスシリーズ(CS)のファイナルステージが12日に開幕。初戦はセ・パともに、リーグ王者が完封勝利の好スタートを切った。

 日本ハムは「8番・投手」で出場した大谷が、投打に渡り活躍。投げては7回1安打無失点の快投、打席では大量点を呼ぶ中前打に加えプロ初の送りバントを決め、ソフトバンクを投打で圧倒した。9回には左足首の捻挫で離脱していたマーティンが復帰。一軍マウンドは9月4日のオリックス戦以来となったが、上位打線を3者連続三振に封じ、状態万全をアピールした。

 8回に登板した谷元の好リリーフも見逃せない。展開上目立たない場面だったが、8回の1イニングを9球で3者凡退に抑え込んだ。身長167センチの小さな鉄腕は、これで同じくソフトバンクと対戦した2014年のファイナルステージ第6戦、さらにロッテ相手に全3試合に投げた2015年のファーストステージに続き、CSでは3シーズンにまたぎ5試合連続登板となった。

 レギュラーシーズンでも3年連続50試合登板を果たしたタフネス右腕。今季は58試合に登板し、3勝2敗3セーブ、防御率2.32とフル回転した。マーティンが離脱した9月には抑えを託され、19日のロッテ戦から3試合連続セーブをマーク。天王山となった21日からのソフトバンク戦でも、2試合連続で試合を締め括った。

 同じくチームトップで58試合に登板した宮西とともに、大逆転優勝の屋台骨を支えた谷元。印象度では大谷、増井、中田らに劣るかもしれないが、チームへの貢献度は間違いなくMVP級だ。マーティンが復帰したことで、ポストシーズンでは再びイニングに関係なくピンチを摘み取る谷元の姿が見られそうだ。この先の戦いでも、小さな鉄腕の雄姿に注目したい。