2年連続(2011、12年)で最多勝に輝いた左腕だが、ここ2年は2ケタに勝ち星が届かず、不本意な成績に終わっていた。内海哲也は9月21日までに9勝を挙げ「何が何でも10勝、という気持ちで頑張りたい」と3年ぶりの大台に向け、貪欲だ。  昨オフは“暑過ぎる”グアムから沖縄に自主トレーニングの場所を変え、過ごしやすく温暖な気候の中で、そもそも豊富だった走り込みの量をさらに増やした。体の変化だけではない。昨季は左腕の故障などもあって出遅れ、波に乗れないままシーズンが終わったが、それも癒え、腕を振る感覚も戻ってきた。技術的にも安定感を取り戻し、キレの良いボールが目立つ。  9月16日のヤクルト戦(東京ドーム)では初回に3安打を集められ、2点を失う。ただ、その裏に味方が4点を奪って逆転すると「これは絶対に勝たないといけない」と気持ちを入れ直した。走者を出しても真骨頂の粘りを見せ、得点を許さなかった。「2回以降は尻上がりに調子を上げて、ランナーを出しても低め、低め、と思って投げられた」。2併殺を奪うなど、要所で打たせて取り、8回2失点にまとめた。  実績豊富な左腕に、現状で“復活を果たした”と言えば失礼かもしれない。2ケタ勝利を通過点に、その後は、ポストシーズンも待ち構えている。内海は先を見ることはせず「任された1試合、1試合を考えていきたい」と目の前の試合に集中している。