本人にとって不本意な成績でも、MVPはこの男しかない。入団初年度から4年連続開幕投手で4年連続2ケタ勝利。3年連続奪三振王のタイトルを手にした則本昂大だ。今季は28試合に先発し11勝11敗、防御率2.91。奪三振216は自己記録を更新し、本拠地最終戦で挙げた11勝目で節目のプロ通算50勝目をマークした。

 出だしは順調だった。開幕から3連勝。開幕のソフトバンク戦(Koboスタ宮城)を7回3失点でまとめると、続く2戦はいずれも8回2失点と好投。しかも、3戦連続2ケタ奪三振。前半戦だけで9勝を挙げ、本人も「前半戦はチームを勝利に導く投球ができたと思う。ある程度、納得のいく投球ができていた」と振り返った。

 試練は後半戦だった。8月6日の西武戦(Koboスタ宮城)で10勝目を挙げて以降、先発7試合で勝ち星がなく5連敗。

「疲れがたまっていたというのが一番。1年間、通してやるという課題も見つかった」

 今季の球数は28試合で3384球。1試合平均120球を超え、疲労の大きな原因となった。

 最後の登板で来季への光明も見えた。6回を96球で3安打無失点。「首脳陣と100球前後という話をしていた。球数を考えながらゼロで帰ってこられたので、今までにないいいものがあったと思う」と手応えをつかんだ。結果として貯金は作れなかったが、先発ローテを守り通す姿はさすがエース。来季は省エネスタイルも取り入れ、キャリアハイを目指していく。