バンヘッケン(7月15日付で契約解除)、C.C.リー、ポーリーノの3人の新外国人投手が後半戦に突入してもそろって未勝利。この大誤算が、チーム低迷の原因の1つとなったことは否めない。そこで7月20日、急遽、ブライアン・ウルフを獲得。日本ハム、ソフトバンクでNPB通算39勝を挙げた右腕に“助っ人”の座を託した。 

 2014年に右ヒジを手術し、以後、公式戦から遠ざかっていただけに、不安視する声もあったことは事実。だが、8月28日、古巣の日本ハムを相手に一軍マウンドに復帰すると武器の「手元で動く直球」を駆使し、内野ゴロの山を築く。6回2失点の好投で、あっさり“今季助っ人1勝目”を挙げたのだった。 

「日本ハム、ソフトバンク時代の、力のある直球で押してくる印象とは真逆」と驚きつつも、「コース、高さを間違えなければ、球威がなくても勝てるという、若手の良い手本」と田邊監督と潮崎ヘッドコーチは言う。さらに「少ない球数で、打たせてアウトを取る。あらためて三振を取るだけが“好投”ではないと勉強になった」とチームメートも感化された。捕手・炭谷も「日本の野球の経験があるから、『どの球をどこに狙い、どう投げたら相手がどういう反応をする』とかが分かっている。ゴロで出るヒットはOKという感じで、安打を打たれても動じることがないから、リードもしやすい」と称賛する。 

「もっと早く入ってくれていたら……」 

 優勝が消滅した今、潮崎ヘッドの言葉がひときわ重く響いた。