「早くしなさい!」「まだなの?」「何をやっているの?」など…。忙しい朝、こんなことを言ってしまいませんか?
お子さまのいる家庭では「朝は戦争だ」とよく言われます。学校の用意はもちろん、朝食、身じたくなどで、てんやわんやになってしまいます。いつもギリギリで行動を開始するお子さまにイライラ、カリカリすることは少なくないのではないでしょうか。
そこで、遅刻せずに時間通りに行動できるお子さまになるコツをご紹介しましょう。既に遅刻癖がついてしまったお子さまにも効果がきっとありますよ。

遅刻しても平気なのか、ダメと思っているのかで対処法が違う

「今までに遅刻を一度もしたことはない」という人はほとんどいないでしょう。時間を守ろうと思っていても、交通事情や体調の突発的な変化などで守れないこともあるからです。
ただ、お子さまの頃に遅刻癖がついてしまうと、大人になってからとても大変な思いをします。仕事を始めると会社への出勤時間だけではなく、お客様との打ち合わせ、提出物など常に守らなければいけない時間や期限がつきものだからです。遅刻がくせになる前に生活を改善していきましょう。

そこで大切なのは、お子さまが遅刻をすることに対してどう思っているかです。
「遅刻はしたくないけど、遅刻してしまう」のでしょうか?
それとも、「遅刻をしても平気」と思っているのでしょうか?
それぞれに対処法が違いますので、分けて見てみましょう。

時間を逆算し、「行動の開始」を意識させることで遅刻を減らす

まず、「遅刻はしたくないけど、遅刻してしまう」タイプのお子さまへの対処法です。
例えば、8時30分までに学校に行かなければいけないとします。そうした場合、お子さまによっては「8時30分までに学校に着こう」と思ってしまいます。しかし、これが遅刻につながってしまうのです。
つまり、「行動の最後」に時間を設定することで遅刻することが多くなっているのです。ですから「行動の最初」に時間を設定することを意識させましょう。

そこでまず、お子さまに「8時30分までに学校に着くには何時に家を出たらいい?」と聞いてみましょう。学校までの距離や歩く速度によっても違ってきますが、家を出る時間が決まります。
次に、「じゃあ、その時間に家を出るには何時から準備を始める?」と聞きます。そして最後には、「何時に起きたらいい?」「何時に寝たらいい?」と考えさせるのです。
こうして逆算していくことで、自分が行動を開始する時間の感覚を養っていくことができるでしょう。

保護者のかたが時間を指定するよりあえて失敗させることも

ここで重要なのは時間通り用意ができたとき、あるいは家を出られたときはしっかりほめてあげることです。「ちゃんと時間通りだね。これなら遅刻しないね。行ってらっしゃい」など、こうした言葉でお子さまも自分の行動が認められたと感じ、安心感を得ていきます。

最初はうまくいかないことがあるかもしれません。しかし、保護者のかたが時間を指定するよりもあえて失敗させることも重要です。
「昨日、遅刻しちゃったから今日はもうちょっと早く出なくちゃね」など、そんな言葉で“時間の大切さ”を改めて感じることができるでしょう。
「学校には10分くらいで着く」「走ると7分で着く」「服を着替えるには5分かかる」「歯みがきと顔を洗うには5分」などなど…。こうして自分の行動と時間の関係性を覚えていくと、保護者のかたに言われなくても行動ができるようになっていきます。

親の行動や言葉で「遅刻しても平気」と思っているかも

続いて、「遅刻をしても平気」と思っているタイプのお子さまへの対処法をみてみましょう。こうしたタイプのお子さまは、時間の大切さを理解していないことが多くなっています。しかし、これには実は保護者のかたの言動が影響していることがあります。

ちょっと振り返ってみましょう。「少しくらい遅れても大丈夫」とお子さまの前で言っていることはありませんか?
仮にそれが保護者のかたにとっては遅刻しても大丈夫な軽い用事であっても、お子さまはそこから「遅刻しても平気なんだ」と、勘違いして理解している可能性があります。例えば、「幼稚園バスに乗り遅れそうになった」「保育園へのお迎えが遅くなった」「夕食を作るのが遅くなった」などの言葉です。
大人は約束した時間に対して「少し遅れてもいい」「絶対に遅れてはダメ」と使い分けができますが、お子さまはそうした使い分けなく、「遅刻しても大丈夫なんだ」と覚えてしまっているかもしれないのです。

これでは保護者のかたがどんなに時間の大切さを訴えても、なかなか理解してくれません。「急いで」とせかしても改善しないだけではなく、「うるさいな」と思われるだけなのです。
ですから、まずは保護者のかたがどんなときでも時間を守るという姿勢を見せることが大切です。そうすれば、お子さまも時間を守ることの大切さを理解していくでしょう。

お子さまもの遅刻癖を治すための対処法について、「遅刻はしたくないけど、遅刻してしまう」タイプ、「遅刻をしても平気」と思っているタイプに分けてご紹介しました。お子さまがどちらのタイプなのかも考えながら、時間を上手に使う感覚や、時間を大切にする意識を教えてあげましょう。