日本弁護士連合会日弁連)が会として死刑制度廃止の方針を打ち出そうとしていることを受けて、犯罪被害者支援に取り組む弁護士グループが10月3日、東京・霞ヶ関の司法記者クラブで記者会見を開き、「弁護士の思想・良心の自由を侵害している」などとして、日弁連の方針に反対する考えを表明した。

日弁連は10月7日に福井市で開催する人権擁護大会で「死刑制度の廃止を含む刑罰制度全体の改革を求める宣言」を採択し、会として初めて、死刑制度廃止の方針を明確に打ち出すことを予定している。

犯罪被害者支援弁護士フォーラム共同代表の山田廣弁護士は、「死刑の存置や廃止の考え方は、弁護士個人の死生観、人生観など内面に深く関わる問題で、弁護士の業務とは無関係だ」として、「(日弁連の宣言は)個々の弁護士の思想・良心の自由を侵害し、強制加入団体の決めることができる範囲を逸脱している」と批判した。

人権擁護大会が行われる福井市で犯罪被害者支援の活動をしている川上賢正弁護士は、「(廃止宣言によって)弁護士はみんな死刑制度廃止に賛成だと市民から思われるようになる。それは耐えられないことだ」と危機感を示した。その上で、「死刑制度を廃止するか、存置するかは、弁護士が口にだしていうべきではない。国民それぞれが決めるべき問題だ」と訴えた。

(弁護士ドットコムニュース)