250ccと400ccでは維持費が違う！法定費用や検査料金の差を比べてみる

普通二輪免許を取得し、いざバイクを買うとなった時、多くの人が悩むポイントが排気量です。普通二輪免許があれば400ccまでは運転できるものの、250ccを超えると車検が必要になるため400ccのバイクには手を出しにくいと考えている人は多いのではないでしょうか。それでは実際に、250ccと400ccでは維持費にどのくらいの差があるのでしょうか。

消耗品の費用に大きな差はない！一方で法定費用の差は？

　道路交通法上はどちらも普通二輪と呼ばれる250ccと400ccのバイクは、道路運送法上では車両区分が分けられています。どちらも同じ免許で乗れるものの、前者は軽二輪、後者は小型二輪と呼ばれ、小型二輪は車検が義務となっています。

　それでは、具体的には維持費にどれほどの差があるのでしょうか。カワサキのフルカウルスポーツである「ニンジャ250」と「ニンジャ400」を例に維持費の差を考えてみます。この2車種はほぼ同じ車体に、排気量は違えど同じベースのエンジンを搭載している車体です。そのため大きな消耗品の価格差はありません。

　なお、ニンジャ250はバイアスタイヤという比較的安価な種類のタイヤを採用している一方、ニンジャ400はラジアルタイヤという高速走行向きのタイヤを採用しています。ただ、交換時にラジアル、バイアスは選べるため、消耗した場合の価格差を考える必要はなさそうです。

　また、エンジンオイルの規定量や、カタログ燃費にもわずかな差がありますが、ほとんど維持費に影響はありません。つまり、250ccだから消耗品が安く、400ccだから消耗品が高いということはほとんどないというわけです。

　では、税金などの法定費用にはどれほどの差があるのでしょうか。

　400ccバイクは250ccバイクと違い、新車購入から3年後、それ以降は2年に一度の車検が必要になります。また、どちらの排気量でも共通して軽自動車税、重量税、自賠責保険の支払いが必要です。

　車検の際には、自賠責保険料、重量税に加え、印紙代の1700円の支払いも必要になります。また、検査に合格するための整備には専門性が必要になるため、基本的にはディーラーや車検代行業者に依頼しなければなりません。

　最低限の整備で車検を通す場合、代行手数料の相場はおよそ1万5000円ほどになる場合が多いです。もちろん、ディーラーに依頼し、交換が推奨される消耗品も交換した場合は費用も高くなります。

　また、250ccのバイクの場合は3600円、251cc以上のバイクの場合は6000円の軽自動車税を一年ごとに支払う必要もあります。一方、重量税のシステムは250ccまでのバイクと251cc以上のバイクで異なります。

　250ccのバイクの場合、新車購入時に一回だけ4900円を支払い、その後は支払いが不要です。一方251cc以上のバイクの場合は、1年あたり1900円の支払いが必要になり、新車購入と同時に3年分、その後は車検と同時に2年分の税金を納めます。

　なお、自賠責保険の保険料には、実は大きな差はありません。そのため軽自動車税、重量税の差額と車検費用を合計すると、250ccのバイクと400ccのバイクの維持費のおよその差がわかります。

実際にはどのくらいの差がある？新車で購入し、4年間乗った場合

　それでは、実際の維持費の差額は具体的にはどのくらいになるのでしょうか。4年間維持した場合で維持費を比較してみます。

　400ccのバイクの場合、車検時の印紙代、4年分の軽自動車税、初回時に払う3年分の重量税、車検時に払う2年分の重量税を合計すると3万5200円。これに最低限の車検代行費用を加えるとおよそ5万円になります。

　そして250ccの場合、4年分の軽自動車税と、重量税の2点を合計すると1万9300円となっています。

　その他の維持費に大きな差はないため、250ccと400ccのバイクの4年間の維持費の差は、およそ3万円程度になるといえるでしょう。もちろん、車検の整備を自分でおこなう場合や、ディーラーで車検に合わせて消耗品を交換する場合では費用が前後します。

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　新車で購入してから4年間で3万円という差を大きいと考えるか、大きくないと考えるかは人それぞれです。また、ディーラーで車検を受ける際はこれに加えて2〜3万円ほど費用が増えることも考えられることも考慮し、250ccのバイクにするか、400ccのバイクにするかを決めると良いかもしれません。