みなさん、洗顔料は何をお使いですか?洗顔石けん、洗顔フォーム、洗顔リキッドなど、いろいろな種類がありますね。何が違うのでしょう?いったい、どれを選べば良いのでしょう?今回は洗顔料の中身についてお伝えします。


違いは成分? それとも形状?


たくさんある洗顔料ですが、「成分」と使うときの「形」で整理すると違いがわかります。

汚れを落とす成分である界面活性剤は、石けんとそれ以外に分けられます。石けんは、動植物の油にアルカリを加えて作ります。加えるアルカリの違いで、脂肪酸ナトリウムと脂肪酸カリウムがあります。それ以外の界面活性剤は天然油脂または石油から作られます。
よく石けんと合成界面活性剤という分け方を目にしますが、合成とは、「二つ以上のものを合わせて新しい物をつくる」。ですから、石けん、それ以外の界面活性剤ともに合成界面活性剤です。ただ、石けんは、ほかの合成界面活性剤に比べて原料と合成法がシンプルで特徴的なので区別されているのです。

ちなみに合成ではない天然の界面活性剤は、卵や大豆に含まれるたんぱく質の1種レシチンや、植物に含まれるサポニンなどで、サポニンは洗剤成分として使われることもあります。

ということで、洗顔料を成分で大別すると、【1】天然油脂から合成された石けんという界面活性剤を含んでいる洗顔石けんと、【2】石けん以外の界面活性剤を含んでいる洗顔料ということになります。
洗顔料も広い意味で洗剤ですが、洗剤というと、食器用や衣類を洗う洗剤のイメージですね。その洗剤には合成洗剤と石けんという分け方があります。合成洗剤は石けん以外の界面活性剤30%以上と、洗浄補助剤などの添加物が含まれています。石けんは「石けん」という界面活性剤(脂肪酸ナトリウム、脂肪酸カリウム)が70%以上含まれています。界面活性剤そのものである「石けん」が洗剤の製品名に使われているのでちょっとまぎらわしいですね。

そして、クリーム、フォーム(泡)、パウダー(粉)、リキッド(液体)、は「形」を表しています。

肌に優しい弱酸性


このフレーズ、良く目にしますね。「肌が弱酸性なので」という理由からでしょう。では弱酸性でない洗顔料は?弱アルカリ性です。

違いは油汚れの落ちやすさ、弱アルカリ性の方が落ちやすいです。弱酸性は油汚れの落ちやすさは劣りますが、肌への刺激は少ないというわけです。汚れをすっきり落としたい方は弱アルカリ性を、肌への刺激を減らしたい方は弱酸性をお使いになると良いと思いますよ。

汚れを落とす成分以外に入っているもの


そもそもなぜ洗顔するのでしょう?それは、体から出る汗・皮脂や外から付くほこり・ごみなどの汚れを落として皮膚を清潔に保つためです。それには水だけでは不十分なので洗顔料を使うのです。

でも汚れを落とす成分、界面活性剤は、肌の健康な状態を維持するために必要な油分や角質を必要以上に取り除いてしまう可能性があります。額の皮膚の皮脂量が洗顔後に1/5減るというデータがあります。減った皮脂は皮脂腺からの分泌によって30分程度で元に戻るようですが、肌のツッパリ感や乾燥などを引き起こす要因になります。

これを防ぐために、洗顔料には界面活性剤以外の保湿成分や油分なども配合されているのですが、これらの添加物が逆に肌トラブルの原因になることがあります。特に肌が弱いと感じている方は注意して下さいね。

おわりに


「汚れだけを落として、肌の状態を悪化させない」という洗顔料の理想を求めて、低刺激性の界面活性剤が作られたり、保湿成分が配合されたり・・・その結果いろいろな洗顔料が存在することになるのです。肌は一人一人、あるいは日によって違います。ご自分の肌の特徴や状態に合わせて選んでくださいね。
Yukie Karube
テキスタイルアドバイザー、博士(工学)

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