前回、洗顔料についてお伝えしました。たくさんある洗顔料の中からご自分の肌の状態にあった成分、タイプの洗顔料を選んだら、次は「洗い方」です。「FRAGRANCE JOUNAL 2008-12」に掲載されたポーラ化成工業株式会社の実験・研究結果の一部をお借りし、これに衣料管理士の洗浄と繊維に関する知識を加えて、上手な洗い方をお伝えします。


ポイントは「泡」


洗顔料の使用法には、たいてい「良く泡立てて」とあります。洗顔料でできる泡は、空気の回りを界面活性剤でできたうすい膜が取り囲んでいます。

膨らませた風船をイメージして下さい。風船のゴムが界面活性剤の膜です。界面活性剤は洗顔料に含まれる汚れ落としの成分です。これは以前書かせていただきました。

泡にはいくつかの働きがありますが、洗顔料では汚れへの付着力と、クッションとしての働きが特に大きいとされています。洗顔するとき肌に加わる力をやわらげる働きです。

上手な泡立て方


実は「泡立て方」の違いが肌トラブルの原因になることがあるというのです。以下、ポーラさんの研究結果からです。

「普段の洗顔の時のように泡立てて下さい」と説明して実験を行ったところ、70%程度の方が泡立て不足との結果でした。泡立て不足の場合には洗顔料が足りないように感じて使用量を増やしたり、強くこすったりする傾向があります。これが皮膚の状態悪化につながり、かゆみや、洗顔後に使用した化粧水がしみるなどの症状を引き起こす場合があるのです。

「泡立てが十分」な状態とは、片方の手のひらいっぱいの量以上。十分に泡立てるポイントとしては(1)水を少量ずつ途中で加える、(2)メレンゲを作るように空気を巻き込む、です。泡の正体は空気ですからね。泡立てネットなどの使用は効果的です。

しっかりすすいでやさしく拭く


洗顔料が肌に残っているとトラブルの原因になります。しっかりすすいで洗い流しましょう。お湯の方が洗顔料を取り除きやすいです。

そして拭く時は、水分をとれば良いのですからタオルで優しく抑えるように。ゴシゴシこするのはNGです。せっかくきれいに洗ったお顔にタオルの繊維くずを残すことにもなります。タオルは、綿などの吸水性の良い素材でできていて、パイル(表面の輪っか状のもの)が多いほど水をよく吸います。

タオルには柔軟剤をお使いの方も多いと思います。ふんわり柔らかくなりますし、最近の柔軟剤は香りつきのものが多いですから、お好みの香りで気分もやわらかくなりますね。
でも柔軟剤の使い過ぎにはご注意を。水を吸収しにくくなることがあります。柔軟剤を多く使えばやわらかくなるというわけではありません。適量をお使い下さい。やわらかさより吸水性重視という方は、柔軟剤を使わないという選択(洗濯)もありますね。

おわりに


ご自分の肌の特徴や状態に合わせて洗顔料を選ぶことはもちろんですが、適量をよく泡立ててソフトに洗い、しっかり洗ってやさしく拭く。毎日の洗顔で上手に肌ケアして下さいね。
Yukie Karube
テキスタイルアドバイザー、博士(工学)

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