仕事でもプライベートでも、私達は必ず人と関わり、会話をする事でコミュニケーションをとっています。たった一言で、相手を喜ばせたり、逆に気持ちを害したり…。言葉には、使い方によって、思いもよらない効果がうまれる事があります。接客マナー講師の筆者も、お声掛けした言葉の力で、お客様がパッと笑顔になられた瞬間をたくさん経験しました。お客様と信頼関係が築けた!と感じる最高の瞬間です。今回は、ちょっとした物言いで印象が変わる言葉使いについて、お伝えします。



「で」と「が」の効果


先日こんな光景を目にしました。ショッピングデート中のカップル。試着室から出てきた彼女が、「さっきのワンピースと、このスカートどっちが良いかしら?」と彼に聞いていました。「ワンピースで、いいんじゃない?」と、彼。彼女は、なんだか納得いかないような面持ちで、試着室に戻って行きました。

ここで彼が、「ワンピースが、いいんじゃない?」と言ってあげていたら、ワンピースの方が似合っているよ、という彼の意思がきちんと伝わり、彼女も気持ちよく買い物ができたのではないかと思います。

このように、「で」と、「が」たった一文字で、相手に伝わる印象がガラリと変わります。

「も」と「は」の効果


今度はあるネイルサロンに、接客の研修に行った時のお話。スタッフが、常連のお客様に、「本日のヘアスタイルは素敵ですね」とお声掛けをしていました。皆さんも、きっとピンときたはず。ここでは、「本日のヘアスタイルも素敵ですね」と、するのがベター。

「は」と「も」。これもたった一文字ですが、 「は」の場合は、まるでいつものヘアスタイルは素敵じゃないみたいです。

「が」と「の」の使い分け


例えば、「店長、お客様がお帰りです」と、「店長、お客様のお帰りです」これは、有名な「ガノ可変」というもので、例外はありますが、
「が」と「の」どちらを使用しても意味は変わりません。

ですが、「の」を使用した場合、時代劇の「殿の、おなーりぃー」の、ようにも聞こえるので、個人的には「が」がオススメです。

おわりに


「が」も、「も」も、日本語の助詞のひとつ。「ワンピースいいね」「ヘアスタイル素敵ですね」のように、使わなくてもなんとなく意味合いは通じます。ですが、上手に使うと、いろいろな意味を付け加える事ができる、とても便利な品詞です。

逆に使い方を間違えると、良くない印象を与える恐れのある、こわーい言葉なのです。

略語ばかりが流行る近今ですが、美しく、そして機能性の高い正しい日本語で、ワンランク上のできるオンナ!を目指しましょう。
三ツ矢 玲子
ネイリストのための接客マナー講師

Photo by fotolia