人よりネコが多いことで、全国のネコ好きから注目を集める小さな島が宮城県にあります。「ひょっこりひょうたん島」のモデルといわれ、漫画家・石ノ森章太郎氏とのゆかりからマンガアイランドとしても知られる田代島は、人口約100人で数年後には無人島になるとも言われています。

田代島のネコたち
田代島のネコたち
ネコ・ハーレムを求め、東京から約7時間。愛車「ホンダCB400SS」で、東北自動車道→仙台南部道路→仙台東部道路と乗り継いで、フェリーに乗ってたどり着いた先は、石巻市田代島の二斗田港。絵に描いたようなのんびりとした場所でしたが、肝心のネコの姿はどこにもありません。

まさか、ネコの島というのはガセネタか? そんな不安が脳裏をよぎりましたが、集落に入ると日陰にイタ!20、30匹のネコがゴロゴロと寝ています。写真を撮っていると、その中の1匹が近寄ってきました。
持ってきたカニカマをあげると、続いて一回り大きいネコ(親?)が割り込んできて奪い合いに… 「仲裁」しようと手を出したらネコパンチ。都会のノラネコとは比べものにならない生命力です。

再びバイクに乗り「ネコ神様」の祠を目指します。古くから漁港として栄えたこの島では、大漁祈願の神様としてネコをまつっているそうです。犬はネコの天敵とされ、持ち込みが禁止されているため、見かけることがありません。



ネコ神様
エンジンをかけ、木々に囲まれた舗装道路を低速走行。シングルエンジンの駆動が周囲の風景に心地よく響きます。鼻歌を歌いながらちょっと寄り道しようと横道へ入ったのが大間違い。草木に阻まれとんでもないことに…
さらに、袋小路にはまり込み、がけに落ちないよう命がけでUターン。

なんとか鳥居を発見し、無事お参りを果たしました。祠には訪れたネコ好きたちが絶えずキャットフードやネコのオモチャなどを奉納しているようです。

ネコたちの繁栄の一方、過疎が深刻になっています。高齢化率は82%、平均年齢71歳。散策の途中で聞いた島の人の話によると、人がどんどん減り、廃屋が増えているとのこと。「学校もないし、若い人は出ていくしかないんだよ」と寂しそうに話していました。小中学校は廃校になり、フェリーは1日3便のみです。


  009が道案内してくれる
島では、そんな厳しい状況を打破するためマンガに注目。
宮城県出身の漫画家・石ノ森章太郎氏が「この島に住みたい」といったことがきっかけになり、多数の漫画家たちが島の活性化に協力しています。

港で道案内をするのは石ノ森氏の代表作「サイボーグ009」。フェリーには三浦みつる氏による巨大なイラストがペインティングされ、島内のキャンプ場には里中満智子氏やちばてつや氏がデザインしたネコ形の「マンガロッジ」が建てられています。

さらに、全国のネコ好きたちの力を借りようと住民の手による「田代島にゃんフォト・にゃん石コンテスト」も実施中。全国からネコ写真を募集しているので、ネコ助け、ならぬ人助けとして投稿してみるのもいいかもしれません。

ネコたちとの時間をたっぷり満喫し、フェリーの最終便で島を後にしました。家に帰ると、飼いネコが寂しそうに「にゃあ」と鳴くので、ちょっと罪の意識を感じつつチーカマをあげました。

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