一般住宅に有料で旅行客らを宿泊させる「民泊」のルール作りをめぐり、政府が通常国会に提出する新たな法案の詳細が13日判明した。民泊サービスの提供に都道府県の届け出を必要とするほか、一定の衛生管理や苦情対応を義務づける。焦点となっていた年間営業日数は180日以内とするが、地域の実情なども踏まえ、日数や時期を条例で制限する方針。

 提出される「住宅宿泊事業法案(仮称)」では、サービス提供に必要な手続きについては、旅館業法の許可制よりも簡易な届け出制とし、住宅専用地域での営業も認める。一方で旅館業者と区別するため、営業日数には制限を設けるほか、閑散期に供給過多にならないよう、地域での競合環境も踏まえ営業期間を限定する仕組みを検討する。

 事業者である家主が施設に同居するタイプの民泊では、家主に宿泊者名簿の作成や、ごみ処理など最低限の衛生管理、周辺住民とトラブルになった場合の対応を義務づけることでサービスの質を確保する。家主が同居しない場合は、国土交通省に登録した管理業者への委託が必要となる。管理業者は家主が同居する場合と同等のサービスを提供する責任があり、国交省に監督権限を付与する。インターネットなどで民泊の仲介を行う業者は、観光庁への登録が必要とし、宿泊者に対して契約内容の説明義務を負うとした。

 訪日外国人旅行者数の急増などに伴い、都市部を中心に宿泊施設の需給逼迫(ひっぱく)が続いている。2020年に4000万人という目標達成には受け入れ態勢の拡充が不可欠で、政府は昨年4月に旅館業法に基づく簡易宿所の枠組みで解禁した。ただ“ヤミ民泊”が続発しており、厚生労働省と国交省が新制度の設計を進めていた。