2020年東京五輪・パラリンピックの東京都以外の競技会場の仮設整備費用を巡る問題で、千葉県の森田健作知事は12日、新年度以降の千葉県予算に、県内会場の仮設費を計上する予定はないと説明した。定例記者会見で「最終的には国が補填(てん)する約束を実行してもらいたい。そのような思いから計上していない」と強調した。千葉市も同様の方針。一方、小池百合子都知事は同日、都以外の仮設費の総額が300億〜400億円との見通しを示した。



 千葉県は、都以外で最多の計8競技の会場。千葉市美浜区の幕張メッセで五輪3・パラ4競技、一宮町で五輪サーフィンが行われる。



 仮設部分は、観客席など競技運営時に必要な施設・設備を指し、大会後には取り壊すことが前提。組織委の全額負担が原則だったが、開催費用全体の膨張で分担議論が表面化した。



 これを懸念した千葉県や千葉市、神奈川県など都以外の会場10自治体(道県市)は、昨年末に「仮設費は組織委が負担し、不足時は都と国が責任を持つ」との五輪招致段階の原則を守るよう、組織委の森喜朗会長と小池都知事に申し入れた。



 年明け後も、各自治体が足並みをそろえる形で、仮設費は予算計上しないとの表明が続いており、同日、千葉市幹部も「仮設費を新年度予算に組み込むつもりはない。県と市が負担するのは幕張メッセの大規模改修費だけ」と話した。



 大会後も使い続ける恒久部分の整備費は地元負担がルール。県は、メッセ自体の老朽化対策やトイレ改修、バリアフリーの費用を五輪まで約55億円と算定済み。本年度から県予算に計上し、設計も始まっている。



 森田知事は「私たちは約束した恒久部分はしっかりやっていく」とした上で「小池都知事は大変聡明で地方の財政、議会、県民のことも理解してくれると思っている。仮設で、私たちに負担はないものと信じている」と改めて注文した。



 都と他の開催自治体による会議がきょう13日に開催されるが、情報共有の場にとどめ、負担問題は議題にしないという。