認知症患者の機能回復訓練で、診療報酬をだまし取ったなどの疑いが強まったとして県警は二十二日、詐欺容疑などで、介護施設や診療所を運営する社会福祉法人「徳雲会」=笠松町=の関連施設数カ所を家宅捜索した。
 捜査関係者によると、各務原市内の診療所で二〇一五年中に、重度の認知症患者の生活機能回復訓練で、国の基準に定められた作業療法士がいないのに、いたと装って診療報酬を受け取った疑い。同年ごろ、同市内の介護施設で、施設の看護師が入所者にした行為を診療所の医師らが行ったと申告して診療報酬を受け取ったなどの疑いも持たれている。
 この日早朝、県警の捜査員が徳雲会本部や介護施設、診療所などを捜索し、書類などを押収した。
 徳雲会を巡っては、県警が昨年八月、医療法違反容疑で、診療所などを家宅捜索し、患者の診療記録など約千点を押収した。徳雲会は「容疑事実の証拠収集として必要なものとは考えられず違法」と押収処分の取り消しを求める準抗告を申し立て、岐阜地裁が約二百三十点の押収を認めない決定を出した。
 今回の捜索に徳雲会の代理人弁護士は「容疑事実はでたらめで、家宅捜索は不当。持って行ったのも(前回の家宅捜索で)押収した品ばかり。県警が形だけ捜索し、嫌がらせをしているとしか考えられない」と批判した。