彦根市長曽根南町の地蔵菩薩(ぼさつ)が何者かに盗まれ、地区の自治会が十三日、彦根署に盗難の被害届を提出した。ほこらに「日本死ね」と書かれた落書きがあることも新たに分かり、署は関連を調べている。
 地蔵は地区の自治会が管理する集会場の広場にある。十二日午後三時ごろ近くの住民が掃除に訪れ、地蔵がないことに気付いた。十日朝に別の住民がお参りをしたときには、異常がなかったという。
 ほこらにあったさい銭は荒らされた形跡がなかったが、隣接する集会場の壁に取り付けられているコンセントが壊されていた。
 地蔵は高さ約五十センチ、重さ十キロほど。設置されてから少なくとも三十年以上で、設置以前は地区に地蔵がなかったという。今では地区のシンボルとなり、夏の地蔵盆ではほこらを中心に子どもたちが集まり、にぎやかになる。
 この日、署員が調べたところ、ほこらの側面や正面の柱に、くぎのようなものを使って「日本死ね」と書かれているのも見つかった。市内の寺社仏閣では昨年十一月、鳥居や門に「日本死ね」などと落書きされる被害が相次いだ。今回見つかった落書きは、いつ書かれたかは分かっていない。
 自治会長の薩摩喜一郎さん(83)は「初めてのことで大変驚き、憤りを感じている。今年の地蔵盆を開くためにも、お地蔵様を返してほしい」と話している。

 (山村俊輔)