ディズニーが手掛けたアニメの名作『美女と野獣』の公開25周年を記念して9月18日(現地時間)、ニューヨークのリンカーン・センターでイベントが開催され、製作者ドン・ハーン、声優のペイジ・オハラ、ロビー・ベンソン、リチャード・ホワイト、アンジェラ・ランズベリーが出席し、作品について語った。

 老女の魔法によって野獣(ロビー)と化した王子は、かたくなに城に閉じこもっていたが、心優しい少女ベル(ペイジ)と出会い、魔法でろうそくに姿を変えられたルミエール(ジェリー・オーバック)や、ポット夫人(アンジェラ)らの助けを借りて、粗野な街の男ガストン(リチャード)と対立しながら、ベルとの真実の愛を育むというもの。共同監督ゲイリー・トルースデールとカーク・ワイズがメガホンを取った。

 まず、製作者のドンは「25年前にまさにこの場所に立って、本作を紹介した。未完成の映画(3分の1が絵コンテと白黒アニメーションという『ワーク・イン・プログレス版』)を、映画館で公開される前にニューヨーク映画祭で見せるというひどいアイデアだった。だがその反応はスタンディングオベーションで、まるでブロードウェイ舞台のライブ感覚だった。その時から観客の本作への愛が始まった」と明かした。一方、ペイジは「この映画がわたしの人生を変えてくれた。歌手として国際的な仕事をしたり、チャリティーの仕事にも参加できたりした。どこに行ってもファンからハグやキスをされたわ」と感謝した。

 子供たちとの接点についてアンジェラは「幼かった子供たちが、成長しても本作を鑑賞してくれて、わたしに感想を聞かせてくれる。まるで、わたしが本作に関わっていなかったかのように説明してくる子もいたわ。大人が半分も気付いていないことに気付くのが、子供が持つ素晴らしい観察力なの」と語ると、ペイジは「アンジェラは(飛行機の搭乗が遅れ)機内でろくに寝てなかったけれど、その日に楽曲『美女と野獣』をワンテイクで撮影したわ」と振り返った。

 当時の撮影についてリチャードは「撮影に関わった時点で、僕は名作になると思ったし、後世にも鑑賞されるとも思っていた。だから25年後にまた、愛する本作をファンと共有できるのは本当に素晴らしいことだ」と答え、ロビーは「今僕ら声優陣がこのステージで感じていることは、全て作品の中にもある。それは、愛情と関わった素晴らしいアーティストによる尽力のたまものだ」と語った。(取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)