文明が崩壊した世界で戦うヒロインを描いた大ヒットシリーズ最終章『バイオハザード:ザ・ファイナル』で主人公アリスを演じたミラ・ジョヴォヴィッチが、アリスの役づくりについて、そしてローラとの共演シーンの舞台裏について語った。14年にわたるシリーズの中で、アリスはどのように作られていったのか、ミラ自身にとってアリスはどんな存在なのか。シリーズ完結を前に、役に込めた思いを明かす。

 同名の人気ゲームをベースに映画化された『バイオハザード』シリーズだが、主人公アリスは映画オリジナルのキャラ。シリーズ6作中4作を手がけた、ポール・W・S・アンダーソン監督が創作したヒロインだ。ミラいわく、「アリスのキャラが明確になったのは第2作だった」とのこと。「ポールが製作にまわったあの作品では、当初キャラがあまり明確ではなかったの。そこで自分なりに試行錯誤して、最終的にセリフ回しを低い声で演じることにした。それをもとにシリーズを重ね、現在のアリスが形作られていったのよ」。

 アリスには、ミラ自身が抱いている理想的なヒーロー像も投影したそうだ。「わたし自身の“よい部分”を拡大したのがアリスなの。いわばわたしのパワフル・バージョンね(笑)」とミラ。理想的な自分を演じることが、厳しい現場を乗り切るモチベーションにもなったという。「アリス=より良い自分になるためにはどうすべきか、役がわたしにインスピレーションを与えてくれたの。アリスを演じることは自分自身を探るのと似た作業で、わたしにとっては人生の導きでもあった」とライフワークとも言える本作への思い入れを語る。

 シリーズ最終章となる『ザ・ファイナル』で、そんなアリスの前に現れるのが、ローラが演じる女戦士コバルトだ。ミラはハリウッド映画初出演となるローラの第一印象について、「すごくキュート」と表現。「日本のファッションアイコンで、ポップスターだと聞いていたの。実際に会ってみると、華奢でとてもかわいらしい女の子なので驚いたわ。彼女と一緒にいると楽しかった」とうれしそうに話す。

 コバルトはアリスと同じ志を持つ女戦士だが、考え方の違いから両者は対立してしまう。「最初にローラと一緒に撮ったのは、わたしたちが対立するシーンだった」とミラは振り返る。「コバルトがアリスに銃を向け、大きな声で叫ぶのよ。撃つか撃たれるか、緊張感あふれるシーンね。さっきまで音楽やファッションの話をしていたローラが、怖いくらいコバルトになりきっていたの。まるで別人で、その演技力に驚かされた」とローラをたたえた。(取材・文:神武団四郎)

映画『バイオハザード:ザ・ファイナル』は12月23日より世界最速公開