声優の宮野真守大塚芳忠が23日、都内で行われた劇場アニメ3部作 第3部『亜人 −衝戟−』初日舞台あいさつに出席、大塚はベテランながらこの日が人生初舞台あいさつだといい、宮野は胸を押さえ「相当歴史的な瞬間! すごいでしょ」と感激の様子だった。大塚の登場には会場からもどよめきに似た大歓声が上がったが、大塚自身は照れくさそうな表情を浮かべ、冗談まじりに「これが最初で最後になると思います」と話した。

 大ヒットコミックを映画化した劇場版アニメ3部作『衝動』『衝突』に続く最終章となる本作。決して死なない新人類・亜人の高校生と亜人テロリスト、日本政府の三つ巴の戦いを本格的なアクションとち密な心理描写で描き出す。舞台あいさつには宮野、大塚のほか、平川大輔、瀬下寛之総監督、安藤裕章監督も登壇した。

 宮野は大塚の登場に沸く会場を見回し、「お客さんの反応が僕と同じことに感動。この1秒1秒を噛みしめて過ごしたいと思います」とうれしそうな表情。大塚は劇中、宮野が声を担当する主人公・永井圭の宿敵・佐藤の声を担当しており、イベントには佐藤の髪型に合わせ、髪を白く染めて登場した。

 大塚は本作に限らず、数々の作品で悪役の声を担当していることでも知られるが、本作の佐藤はその中でも特別な存在であったそう。「数えられないくらい悪い役をやってきましたけど、今までのは典型的なワルばかり。どこか作り物という感じがした。これに対して佐藤さんは普段は本当に普通のおじさん。すごいね。こわいね。今までで最強(のワル)だと思います」と笑顔で語った。

 「普通なので、どこか僕みたいでもあって、僕の醜悪な部分が丸まま(丸々そのまま)出ちゃうんじゃないかって心配だった」とも話すと、「でも、今日が最終章。こんなに長いこと佐藤さんやっていると普段の生活から佐藤さんの目で世の中を見ていたりしたので、どうしようかなって。これだけ刺激のある人に関わってしまうと、これからどうして生活すればいいのか……寂しい」と感慨深げ。

 宮野も大塚同様、最終章を迎えた本作に複雑な心中を吐露。「初日を迎え、本当にただただうれしく思います。でも、1作目から本当に思いを込めて作ってきた作品がクライマックスを迎えるこの瞬間。うれしいようで寂しいです」としみじみと語っていた。(取材・文:名鹿祥史)

劇場アニメ3部作 第3部『亜人 −衝戟−』は公開中