佐藤勝利(Sexy Zone)と橋本環奈のW主演で人気小説を実写化する映画『ハルチカ』が、原作者・初野晴たっての希望で映画オリジナルの完全新作ストーリーを展開することが明らかになった。初野は「市井(昌秀)監督との初顔合わせのとき、『ハルタとチカと草壁先生が出ていれば何をやってもいいです。その代わり原作者と原作のファンに映画の尺に合った完全新作を見せてください』とお願いしました」と振り返った。

 本作は、吹奏楽部に入部したちょっぴり頼りないけど気の優しい美男子ハルタ(佐藤)と、気が強くて明るく元気な女子高生のチカ(橋本)が、音楽を通して気持ちをつなげてゆく青春恋愛物語。高校の入学式で運命的な再会を果たした二人の姿を、映画『箱入り息子の恋』などを手掛けた市井監督が、多感な高校生たちが経験する挫折や痛み、そして幼なじみ同士の淡い初恋とともに映画オリジナルストーリーとして映し出す。

 初野は高校生を題材にした小説を書くときには、ノスタルジーと成長以外の何があるのかを意識して書くという。今回の映画化ではそれを踏まえた上で、オリジナル展開を希望したとのこと。彼によると「劇場版では原作になかったチカの挫折とリカバー」が描かれるという。また「そのリカバーに映画ならではの面白さが詰まっています。監督の作家性が色濃く出ているシーンも多々あり、スクリーンに登場する高校生たちは地面から数ミリ浮遊して生きていました。完全新作のハルチカ、ご期待ください」と太鼓判を押している。

 さらに、ハルタとチカが所属する吹奏楽部の顧問・草壁信二郎を小出恵介が演じることも発表。かつて将来を嘱望された指揮者でありながら、ハルタとチカが通う清水北高校に音楽教師として赴任してきた草壁は、吹奏楽部を立て直そうとするハルタとチカを影で応援しつつ、生徒たちをコンクール出場へと導いていく。

 市井監督は、「原作がもつ数ある魅力的な要素から、<心に痛みを持つ人たちがそれぞれの居場所を取り戻す>という要素に焦点を当てることで登場人物を丁寧に描き、吹奏楽のもつ意味を重ねながら、オリジナルストーリーとして生まれ変わらせました。もう一つの『ハルチカ』が一人でも多くの皆様の心に届くことを切に願っております」と語っている。(編集部・井本早紀)

映画『ハルチカ』は2017年3月4日に公開