女優のエマ・ワトソンが国連総会で行ったスピーチを侮辱する記事を掲載した英タブロイド紙 The Sun に、SNS上で多くの批判が殺到している。

 『ハリー・ポッター』シリーズのハーマイオニー・グレンジャー役でその名を知られるようになったエマは、2014年から女性の地位向上を目的とする国連ウィメン(UN Women)の親善大使を務めている。そして今回、エマが国連総会で演説を行うと、同新聞社は「ハーマイオニー・グレンジャーが国連総会で演説をした。いや、冗談じゃないよ」という書き出しで彼女のスピーチをこき下ろしにかかる。

 「クィディッチのルールや、どうやって人をカエルに変身させるかを教えるんじゃなくて、メソメソしていて、左翼っぽく、ポリティカル・コレクトネス(偏見・差別のない表現)に満ちた演説で人々を飽き飽きさせていた」と続ける(※クィディッチは『ハリー・ポッター』シリーズで魔法のほうきで空を飛び行うスポーツ)。最後には「私たちはこういうセレブ女優たちを甘やかしていいのか。彼らのほとんどが何もわかっていないのに」「アンジェリーナ・ジョリーが今、ほかのことで手いっぱいだから、エマが駆り出されたんだろう」とつづった。

 この記事に対し、SNSは批判であふれた。テレビドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」の女優ソフィー・ターナーや、ロックバンド「The 1975」のマット・ヒーリーらもエマを擁護するコメントをするなど大きな広がりを見せている。人々からは「昨日の The Sun に載ってたこの記事ほど頭にくるものはそうないわ」「想像してごらんよ。大学でジャーナリズムを勉強して、結果こんな記事を書くようになるなんて……なんて悲劇なの」「The Sun をボイコットしよう。卑劣なやつらだ」「The Sun は本物のゴミ」「わお、これはジョークなの? 彼女は女性の権利について語ったのに、それで書いたのがこの記事だなんて」といった怒り心頭のコメントから、もはやあきれ気味の声まで上がっている。(編集部・石神恵美子)