戦後・台湾で日本の空手を広めることに尽力した空手家・浅井哲彦氏の10回忌を偲んで映画『武魂〜浅井哲彦物語〜』が制作されることになり、哲彦の妻・恵子役をディーン・フジオカの妹である藤岡麻美が務めることが明らかになった。元チェキッ娘としても知られる藤岡は、2013年に台湾に渡ってマルチに活躍の幅を広げてきた歌手・女優だ。

 1961年の東京・全国空手道選手権で優勝した浅井哲彦は台湾の女優・陳恵珠(後の浅井恵子)に一目ぼれし、恵子は彼のプロポーズを受け入れ結婚した。本作は、日本の空手を広めるために台湾に渡るも、さまざまな妨害と困難に直面していく哲彦と恵子の姿を描くものだ。二人の努力によって哲彦を慕う門弟も増え、彼の名前は台湾で不動のものになっていくが……。

 主人公の哲彦を演じるのは、20代の頃に台湾に芸能活動の拠点を移し、日本に帰国後は韓国の鬼才キム・ギドク監督作『ストップ(原題) / STOP』の主演にも抜てきされた中江翼。ロケは台湾全土で予定されており、台湾をよく知る中江と藤岡がどのように夫婦を演じるのか期待がかかる。映画『パートナーズ』などの下村優監督がメガホンを取る。

 自らエグゼクティブプロデューサーも務めている浅井恵子氏は「この映画は、浅井が在世中に、世界中の彼に追随して全人生を空手に捧げたお弟子さん達を取り上げて、製作しようとしていた企画です。そんな中、浅井は急遽他界し、私自身、茫然と10年を過ごしました。没後10年でようやくこの企画を立ち上げるに至りました」と明かし、「台湾のこの猛暑の中、ただただ良い映画を作ろうと、心血を注いで下さっている下村監督始め、スタッフの方々に心より御礼と感謝を申し上げます」とコメントしている。(編集部・市川遥)

映画『武魂〜浅井哲彦物語〜』は2017年全国公開予定