俳優の椎名桔平が、オスカー俳優のジャレッド・レトー主演で製作が進められている、日本を舞台にした海外長編映画『ジ・アウトサイダー(原題) / The Outsider』に出演することが明らかになった。

 同作は1954年ごろの戦後日本が舞台。日本に不法滞在し、日々を死んだように生きる元アメリカ兵ニック(ジャレッド)が、ヤクザの若者キヨシとの出会いをきっかけに任侠の世界を知り、したたかに生きる男たちとの交流を通して、生きる意味や誇りを取り戻していく。キヨシ役として、やはり海外で活躍する浅野忠信が出演。『ヒトラーの忘れもの』のマルティン・サンフィリート監督がメガホンを取る。

 椎名が演じるのは、大阪のヤクザ組織の幹部オロチ。組の近代化をはかるがゆえに、伝統を重んじる親分や兄弟分との対立を余儀なくされていく、孤立無援の人物という役どころだ。

 昨年出演したハリウッドデビュー作『ダーク(原題) / Darc』では単身カナダへ渡航し撮影に参加。通訳も含めて日本人スタッフのいない現場を「武者修行のよう」と振り返った椎名は、「今回はその経験を生かして、海外の方々とも、より濃厚なコミュニケーションの中で、この作品に挑んでいきたい」とコメント。今年5月に出演依頼を受けて以来、頭の中で映画のイメージを描き続けてきたといい「国内外の素晴らしいスタッフ、キャストと共に、世界を魅了する映画を誕生させたいと思っています」と気合を込める。

 プロデューサーのジョン・リンソンは、北野武監督作『アウトレイジ』でヤクザを演じた椎名を観て以来、「彼のことが頭を離れず、この映画を作る際には必ず出演して欲しいと願っていました」と告白。サンフィリート監督も「桔平は、この映画のために私が自ら選んだ俳優の一人です。彼は、驚くべき役者で、今回出演してもらえたことを大変光栄に思っています。既に脚本についてはいい話し合いができていますし、彼と仕事ができることを楽しみにしています」と語っている。

 主演のジャレッドは、『ダラス・バイヤーズクラブ』(2013)でアカデミー賞助演男優賞を受賞し、現在ヒット中の『スーサイド・スクワッド』ではジョーカーを演じるなど、ますますの活躍が期待されるハリウッドスターの一人。椎名をはじめとする日本人俳優たちとのケミストリー(化学反応)にも期待したい。(編集部・入倉功一)