第63回サンセバスチャン国際映画祭の審査員特別賞、最優秀撮影賞受賞など、各国の映画祭で高い評価を獲得した異色の新作映画『エヴォリューション』の予告編が公開され、孤島の少年たちに施される奇妙な医療行為が、不穏なムードと美しい映像で描き出されているのが明らかになった。

 少女たちの世界を描いた『エコール』のルシール・アザリロヴィック監督がメガホンを取った本作。少年と女性しかいない孤島に母親と暮らす10歳のニコラ。その島ではすべての少年が奇妙な医療行為の対象となっている。異変に気付き始めたニコラが、夜半に出かける母親の後をつける。そこで母親がほかの女性たちと海辺でする「ある行為」を目撃し、秘密を探ろうとしたのが悪夢の始まりだった……。

 夜の海に浮かぶ一艘の船で眠る少年、きらめく光が降り注ぐ海で泳ぐ無数の魚たち……象徴的かつ圧倒的な映像美ではじまる予告編。映像が進むにつれ、不穏な空気は増していき、他の少年たちに囲まれ、ベッドの上で点滴につながれた二コラの姿が映し出される。術衣に身を包んだ女性や、ヒトデのような手術室のライトなど、少年たちに施される奇妙な医療の行為に迫る瞬間も収められている。美しい“悪夢”を観た後のような余韻を残す。(編集部・石神恵美子)

映画『エヴォリューション』は11月26日より渋谷アップリンク、新宿シネマカリテ(モーニング&レイト)ほか全国順次公開