女児向け人気アニメ「プリキュア」シリーズの劇場版が、今春公開の最新作で一新される。過去シリーズを含む歴代プリキュアたちが勢ぞろいしていたこれまでのオールスターズ制を取りやめることに加え、シリーズ初の“和”というテーマにも挑戦する。その理由を東映アニメーションプロデューサーの鷲尾天が明かした。

 「プリキュア」の劇場版シリーズは、2009年に公開された『映画 プリキュアオールスターズDX(デラックス) みんなともだちっ☆奇跡の全員大集合!』以降、過去のシリーズのプリキュアたちが一堂に会する作品を毎年春に公開してきた。オールスターズ制開始から9年目となる本作『映画プリキュアドリームスターズ!』で、そのスタイルを変更。現在放送中の「魔法つかいプリキュア!」と前作「Go!プリンセスプリキュア」、そして2月より放送開始する新シリーズ「キラキラ☆プリキュアアラモード」のプリキュア総勢12人を中心にした“プリキュアドリームスターズ”となるのだ。

 鷲尾プロデューサーは、「『なぜ?』とファンの皆さんが疑問を持たれると思います。プリキュアオールスターズ51人(キュアモフルン含む)を一同に観たい! というご意見もきっとあるかとは思うのですが……」と認めつつ、一新の理由は“今現在TVシリーズを観ている子どもたち”に焦点を当てたことにあると語る。シリーズ1作目の放送開始は2004年。根強い人気があるのは事実だが、確かに今の子どもたちがその頃のキャラクターに親しみがあるとは考えにくい。そんな子どもたちに「より楽しんでもらえるのは何だろう?」というコンセプトのもと、シリーズ最新3作の3世代プリキュアで新しい物語を、という案に至った。

 さらに本作では、“和”というこれまでの「プリキュア」シリーズにないテーマを採用。鷲尾は「女児向け作品で14年目と長く続く作品は『プリキュア』シリーズ以外にはないと思われるのですが、その中でも一度も出ていないテーマが“和”。それだけお子様たちとは少し距離があるモチーフとも言えるかと思います。“和”というと子どもたちの日常に馴染みがないかも知れない……でも日本文化の美しさや奥深さはきっとお子様たちに新鮮に受け取ってもらえるのではないか?」と挑戦的なテーマへの志を明かす。

 “和”というだけあって、狐や鴉天狗(からすてんぐ)の要素を取り入れたゲストキャラクターも登場。公開されたメインスチールもプリキュアたちのバックには、竹林とそびえ立つ鳥居が描かれた“和”テイストのものになっている。「プリキュア」シリーズの新たな挑戦を今どきの子どもたちはどう受け止めるのだろうか。(編集部・小山美咲)

『映画プリキュアドリームスターズ!』は3月18日公開