スバルがメディア向けに「SUBARU歴史講座」を開催しました。

これは座学と試乗により同社の歴史を一気に肌で感じるというもので、会場となったテストコースには1967年式のSUBARU 1000からこの秋に発売される新型インプレッサまで用意され、まさに水平対向エンジン50周年にふさわしいイベントとなったのです。

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今回乗ることができた水平対向エンジンの生き証人ともいえる試乗車を、古い順に並べると次の通り。

SUBARU 1000(昭和42年式)
レオーネ・ツーリングワゴン4WD(2代目)
レオーネ・ツーリングワゴンGTエアサス(3代目)
レガシィ2.0ターボ(初代)
インプレッサ(現行型)
新型インプレッサ(2016年秋発売予定)

2016年に50周年を迎えたスバル水平対向エンジンの進化と、また新型インプレッサから採用される新世代プラットフォームにつながる流れを、同時に体感することができました。

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まず、エンジンの進化は、EA、EJ、FA/FBの3世代に大きくわけることができます(6気筒やディーゼルを除く)。

EA系というのは初代スバルボクサーエンジンである4気筒OHV・977ccの「EA52」型からはじまり、OHCとなったレオーネの最終モデルまで使われたもの。排気量は倍近く増えていますが、クランクシャフトが3ベアリングタイプとなっているのが共通点です。

非常にロングライフなエンジンとなったこともあり、初期には十分なパフォーマンスだったといいますが、最後の方はライバルの後塵を拝することも多かったようです。

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そこで、EA系から「100馬力アップ」を目指して新開発されたのが、初代レガシィから採用されたEJ系です。初代レガシィのトップグレードに採用されたEJ20 DOHCターボの最高出力は220馬力。国産2.0リッターターボのトップランナーとなりました。

それ以前のレオーネなどに搭載された1.8リッターOHCターボの最高出力は135馬力でしたが、その測定方法はグロスという古いもので、現在使われているネット換算すると120馬力程度になりますから、たしかに目標は達していたのでした。

このEJエンジンは現在のWRX STI(308馬力)まで使われています。結果としては200馬力アップに迫る進化を遂げたというわけです。

そして、第三世代のボクサーエンジンが2010年に登場。当初はフォレスターのマイナーチェンジで搭載され、レガシィ、インプレッサ、レヴォーグ、エクシーガ、BRZとスバル車の主力エンジンとなっています。

EA型からEJ型へと大きく進化したときの印象が強く、EA型は時代遅れのエンジンというイメージもありましたが、ボクサーエンジンの始祖といえるSUBARU 1000に乗って、そうした思いは覆されます。

当時、会社としての売上に匹敵するほど多額の開発費を投じたというSUBARU 1000のOHVエンジンは、生産から半世紀近くが経ったいまでもスムースに回っています。

恥ずかしながら、アイドリングしている状態からセルモーターを回そうとカギに手をかけそうになったほどキャビンは静かだったのです。アイドリングでボンネットを開けてもエンジンがブルブルと震えている様子はありません。

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さらに驚いたのは、SUBARU 1000の乗り心地。当時の日本国内の事情を考えれば当然ですが、未舗装路を前提としたサスペンションは豊かなストロークがあります。

また、横幅の広い水平対向エンジンをフロントに搭載しながらサスペンションのスペースを確保するためにセンターピボットのウィッシュボーン・サスペンションをフロントに採用したこともあり、ハンドリングも素直で現在のレベルで見ても、大きな不満は感じないものだったのです。

最初に生み出した乗用車が、これほど高いレベルでまとまっていたことは本当に驚きでした。

ただ、ここから順調に発展したわけではなかったようです。

【後編】へつづく。

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(写真:SUBARU/YsPlanning 文:山本晋也)