福井県鯖江市の東部に位置する河和田地区は、約1500年の歴史をもつ越前漆器や、国内唯一の産地として眼鏡づくりを行う、ものづくりのまち。このまちで、 2015年に始まった体験型マーケットが〈RENEW〉です。今年も、来る2016年10月15日(土)・16 日(日)の二日間にわたりファクトリー・ツアー&マーケットが開催されます。

普段は閉ざされている工房を、つくり手たちが一同に開くこのイベント。職人たちの手仕事を間近で見ることができるのはもちろん、ワークショップへの参加や、この地で作られた産品も購入可能です。

2回目の開催となる今年は、参加店舗数が22社から37社に増え、飲食ブースや宿泊施設も充実するそう。昨年以上の盛り上がりで、ものづくりとの出会いやつくり手の対話などを楽しめる2日間となりそうです。

昨年の〈RENEW〉の様子。秋空の下、ものづくりのまちが賑わいます

舞台となる河和田地区は、三方を山に囲まれた小さな集落。かつて河和田の漆かき職人たちは、全国の漆かきの半数を占めたといわれ、東北や関東まで、漆の樹液を求めて全国を行脚したといいます。職人たちは訪れた各地の文化や情報を持ち帰り、それを柔軟に取り入れたため、河和田には変化を受け入れる独特の文化が醸成されてきました。

今回〈RENEW〉に参加するのは、ひとつ一つ手作りで、ぬくもりのある眼鏡を作る〈谷口眼鏡〉や、この地で8代に渡り、200年以上漆器の製造・販売を手がける〈漆琳堂〉。越前漆器の木地づくりの技術を応用した製品などを手がける〈Hacoa〉や、伝統的な丸物木地師の技術を継承しつつ新たなプロダクトを生み出す〈ろくろ舎〉など。

古くから受け継がれてきた伝統的な技術を今に受け継ぎつつ、そこに柔軟なアイデアを加え、現代の暮らしに合うものを生み出す姿は、かつての漆かき職人たちに通じます。

河和田には、生活様式の変化に対して知恵を絞り、暮らしを考え続けてきたからこそ出会える文化があるのです。

各工房では、つくり手自らが講師となり、ものづくりの楽しさを伝えるワークショップを多数開催。

つくり手の皆さんとの会話やトークイベントへの参加で、ものづくりの現場や、これからの未来を学ぶこともできます。また屋台エリアには、地元の食が並ぶ飲食スペースが登場。初日の15日の夜には、漆器と地酒を楽しめる「漆器BAR」もオープンするとか。

ものづくりの驚きと発見が溢れる〈RENEW〉で、河和田の新たな魅力を感じてみてはいかがですか。

information

RENEW

開催日:2016年10月15日(土)・16日(日)

会場:総合案内所 うるしの里会館 (福井県鯖江市河和田地区一円)

開催時間:10:00〜17:00(15日はナイトイべントあり 18:00〜22:00)

入場料:無料

Web:公式サイト

writer profile

Yuki Hashimoto

橋本ゆうき

はしもと・ゆうき●長崎県出身。大学でデザインや工芸について学び、在学中より、これからの社会や暮らしについて考えるフリーペーパーを発行。その後、長崎県のタウン誌「ながさきプレス」に約5年勤務。編集長も務める。現在は、まちや地域、暮らしに携わる編集者。