絵:チャンキー松本

神奈川県の西の端、相模湾に小さく突き出た真鶴半島。美しい景観を守るための真鶴町の規範『美の基準』は、真鶴に暮らす人ばかりでなく、それに感銘を受けて移住する人がいるほど、多くの人を魅了しています。また真鶴には、97歳で亡くなるまで真鶴に暮らしながら絵を書き続けた、「生命(いのち)の画家」中川一政の作品を展示する〈中川一政美術館〉があり、多くの人が訪れます。

photo:MOTOKO

そんな真鶴で始まるのが、〈真鶴半島イトナミ美術館〉というプロジェクト。これは、かたちある美術館をつくるのではなく、豊かな自然と感性が生むものづくりや暮らしなど、真鶴にあるさまざまな営みに光を当てながら、真鶴半島全体を美術館に見立てて、その魅力を発信していこうというプロジェクト。コロカルでは、真鶴のさまざまなストーリーを、〈真鶴半島イトナミ美術館〉の記事としてアップ、アーカイブしていきます。

さっそく、10月18日(火)から〈真鶴みんなの家プロジェクト〉がスタート。未来の真鶴を担う若者たちと、外部のアーティストたちが集い、寝食をともにしながら真鶴のこれからを考えたり、ものづくりで交流する、一般公開・参加型のワークショップ。10月29日(土)までの約10日間、ふだんは“お試し暮らし”ができる家として利用されている〈くらしかる真鶴〉という一軒家を開放し、みんなでものづくりをしたり、真鶴レシピのごはんを食べたりしながら交流するというもの。

みんなの家プロジェクト参加メンバーの〈真鶴出版〉のふたり。くらしかる真鶴の前で。(photo:MOTOKO)

参加アーティストは3人。イラストレーターや、音頭歌手、切り似顔絵師として活躍するチャンキー松本さん。チャンキーさんは真鶴で、「人」「景色」「物語」の3つのテーマから、いまの真鶴をスケッチしていくそう。

そして、音楽家として活躍し、神戸塩屋の洋館〈旧グッゲンハイム邸〉に住みながらさまざまなイベントを企画、管理運営する森本アリさん。森本さんは、写真と言葉を使い、『美の基準』を軸にしながらまちを掘り下げていく予定。

そしてもうひとり、「食の物語を紡ぐ仕事」をコンセプトに、フードコーディネートやケータリングなどする蓮池陽子さんは、ストーリーのある真鶴レシピを、地元の人と一緒につくりあげることを考えています。

地元のプロジェクトメンバーとして、真鶴に移住して“泊まれる出版社”〈真鶴出版〉を運営する、川口瞬さんと來住友美さん。真鶴出身・在住で、現在大学でデザインを学びながら真鶴のアートイベント〈まちなーれ〉の広報を務める遠藤日向さん。それに、人と海のつながりをテーマに活動するNPO〈ディスカバーブルー〉事務局長の寺西聡子さんが参加。

プロジェクトメンバーからは、こんな声が届いています。

「わたしたち町民が集うのはもちろん、外からもアーティスト、ミュージシャン、料理家の方々をお呼びして、一緒に過ごそうと思います。みんなで語り、考え、もちろん、真鶴レシピのごはんを食べたり!楽しみながらものづくりをしようと思います。

町内外問わず、たくさんの人に見てもらい、触ってもらって、いまよりもっと楽しい家にしたいと思います。みなさまのお越しをお待ちしております」

彼らに会いに真鶴に遊びに行くだけでも楽しそうです。

information

真鶴みんなの家

会期:2016年10月18日(火)〜10月29日(土)

会場:くらしかる真鶴(神奈川県足柄下郡真鶴町真鶴453-5)

お問い合わせ:0465-68-1131(真鶴町役場企画調整課)

https://www.facebook.com/kurashikarumanazuru/

writer profile

Ichico Enomoto

榎本市子

えのもと・いちこ●エディター/ライター。東京都国分寺市出身。テレビ誌編集を経て、映画、美術、カルチャーを中心に編集・執筆。出張や旅行ではその土地のおいしいものを食べるのが何よりも楽しみ。

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