『デジモンアドベンチャー tri. 』シリーズ第3章がいよいよ上映開始した。第3章では物語が大きく進み、選ばれし子どもたちの1人、高石タケルのパートナーデジモン・パタモンに感染の兆候が出始める。そのときタケルが取った行動とは…。今回、その第3章のカギを握る、タケル役の榎木淳弥とパタモン役の松本美和に本シリーズについて単独インタビューを行った。

 「松本さんと、第3章から一緒に収録することができた」と、横に座る松本と目を合わせ、インタビュー冒頭から満足そうな笑みを見せた榎木。それもそのはず、パタモンを演じる松本は、現在、福岡在住。1章、2章も上京し、アフレコ収録には臨んでいたものの、スケジュール等の兼ね合いで榎木らとは別収録となっていた。本作で初めて、榎木の横に立ち一緒に収録に参加したという松本。やりづらさというものはなく「榎木さんで、タケル歴4人目です」と笑う松本は、「タケルを演じる役者が変わることは自然と受け入れられました」と、アフレコ収録を振り返った。

 本シリーズの製作が発表された当初から、「出演したい」と思っていたという榎木。オーディションの話を聞き、「チャンスだ!と思ってうれしくなりました。実際に決まったときは、“出られるんだ”と思ったのと同時に不思議な感覚でした」。一方、松本は、自宅に連絡をもらいパタモンのオファーを受けたものの「私が遠方に住んでいることもあり、お断りしようと思っていたんです」と、正直に明かす。ただ「デジモンの声を演じるのは、前シリーズから継続している方が多いということをお聞きして…。ご迷惑をお掛けしてしまうかもしれませんが、それでもよければ…という形で引き受けさせいただきました。とてもありがたい反面、申し訳ないなという感じもありましたね」と述懐した。

 本作で初めて共に収録に臨んだ榎木と松本。榎木は「横にいる松本さんの声を聞きながら、演じることができたので、スムーズに行えたと思います」と手応えを感じた様子。松本も1章、2章と別収録だったからこそ、気づいたことがあったようで「(榎木と)一緒に収録しないと面白くないんです(笑)。 “やっぱり一緒がいいな”と思いました」。

 選ばれし子どもたち、そしてそれぞれのパートナーデジモンと、登場キャラクターが多い本作。全キャラクターの中で、誰が、もしくはどのデジモンが自身の性格に近いのかを訊いたところ、松本は「私は、まさにパタモンです」と即答。「私が演じているからこそ、あのような感じのパタモンになるのだと思います(笑)。私が演じていなかったら、もう少し可愛らしい甘え上手なパタモンになるのかな」と、パタモンとはある意味相思相愛の松本。榎木からは、「(泉)光子郎ですね」との答えが。「神経質なところがあるので、悩むときは深みにハマります。だいぶ深みにハマってしまっていた3章の光子郎のように、僕も『あーダメだー』ってなってしまうタイプです」とのこと。

 『デジモンアドベンチャー』15周年を記念して、全6章で描かれる本シリーズ。榎木は「この作品に出られたことは、自分の声優人生において転機になると思います」とキッパリ。「大人になって、子どもの頃から観ていた『デジモン』に関われているなんて幸せです」と語る。そして、再び、パタモンを演じることとなった松本は「エンジェモン(進化したパタモンの呼称)には、今でも苦労しています」と吐露。だが、同シリーズの歴代主題歌を手掛け、今年急逝したアーティスト和田光司さんが生前「エンジェモンが好きと言ってくださって、肩の荷が下りたんです。『1人でも好きな人がいてよかった』と…。15周年でまたやらせて頂けるとは思っていなかったので、嬉しかったですね」とニッコリ笑った。

 物語が大きく進み、それぞれの思いが交錯する『デジモンアドベンチャー tri. 第3章「告白」』は絶賛上映中。10月12日は、デジモン初の応援上映が新宿バルト9にて19時回にて開催決定。(取材・文・写真:ほりかごさおり)