ラグビー・ワールドカップで南アフリカから大勝利をあげ、日本中いや世界中から注目を集め、先日行われたリオデジャネイロオリンピックでは男子・女子ともに7人制ラグビーに出場。メダルには届かなかったものの、応援するファンの心を熱くさせた。そんなラグビーブームが続く中で、高校ラグビーをテーマにした史上初のTVアニメ『ALL OUT!!』の放送がスタート。昨今のラグビー人気そのままに、ファンの心を熱くさせることができるのか。主役となる2人の若手声優、千葉翔也と安達勇人に本作に懸ける熱い思いを聞いた。

 TVアニメ『ALL OUT!!』は、月刊『モーニング・ツー』(講談社)で連載中の高校ラグビーに青春を懸ける若きラガーマンたちを描く同名コミックが原作。体格は小さいものの、誰よりも負けん気が強いラグビー初心者・祇園健次(千葉)と、高身長で体格に恵まれるが、優しすぎる性格から普段はおどおどしている経験者・石清水澄明(安達)が出会い、“凸凹コンビ”として互いにぶつかり合いながらも成長していく姿を描く。

 千葉、安達ともに主役級の役柄が初挑戦となる本作。それゆえに当初、アフレコ現場では「恐縮していた」と言い、遠慮がちになってしまっていたと口にする。だが、そんな2人の姿にラグビー部の先輩でありキャプテン・赤山濯也役の細谷佳正から、「あまり考えこまなくても大丈夫だよ」と、声を掛けてもらったという千葉。また、ラグビーは大人数で戦うチームプレイであるがゆえに、アフレコも多くの人が参加。そんなときも「細谷さんから『マイクワークなどは、俺を頼ればいいから』と言って頂いて、『演じることに集中していいんだよ』と。緊張が解けた瞬間でしたね」と、千葉は笑顔を見せた。

 一方、安達は赤山と同じくチームの先輩であり副キャプテン・八王子睦役を演じる逢坂良太に安心感を覚えるとのこと。「八王子が発する一言ひとことに、包み込まれるような感じを覚え、安心するんです。マイナスイオンが出てます」と、笑みを絶やさず、面倒見のいい八王子を演じる“逢坂良太”に癒されていると明かす。加えて、役から離れたところでは「主役などもやられてきた憧れの先輩ということもありますが、僕らとあまり(年齢が)離れていないこともあって、優しい先輩の“八王子”が重なってみえるのだと思います」。

 本作では“声優”として作品に携わる2人だが、千葉は子役から安達は俳優として活動してきた経験がある。だが、声優という仕事は、「別物」と口をそろえる。安達は「役者と同じ感じでお芝居をすれば…声優さんになるのかなと初めての声優のお仕事のときは思いました。でも180度違いましたね」と苦笑い。「声優って職人さんのようであって、針の穴に糸を通すような役者の感覚でやると、その針の穴に糸が通らない印象があって…。根本的な軸は一緒だと思うのですが、声優の“演じる”は独特なのかなと思いました」。

 安達の考えを受けて、千葉は「僕は、子役時代に映像と声優の両方をやってきたのですが、(声優の仕事は)絵があって、尺が決まっているからそのように感じるのかなと思います」と分析する。続けて「僕の場合、子役時代の経験が役に立つこともあるのですが、そのときに得たものを全部ぶち壊して演じないとダメだ…と感じたんです」と話し、養成所などにも行きなおし、今に至ると語った。

 役柄の関係性同様に、細谷や逢坂ら先輩声優のアドバイスを素直に聞き、徐々に自信をつけてきたという印象に見えた千葉と安達。本作で演じる祇園や石清水のように、様々な経験を経て、大きく羽ばたいていくのもきっと時間の問題だ。(取材・文・写真:ほりかごさおり)

 『ALL OUT!!』は、TOKYO MXにて毎週木曜日24時から、MBSにて毎週金曜日27時10分から、BS11にて毎週土曜日25時から放送中。